ロシア国防省は新造車両で足りない分を、国内にいくつかある広大な屋外保管施設から引っ張り出した冷戦時代の老朽化した車両で補ってきた。しかし、いまではこれらの施設の保管車両も枯渇している。「残っている車両の多くは状態がひどく悪い」とヤノフスキーは指摘する。
だから、ATVやスクーター、乗用車、そしてバスが使われているというわけだ。
The most unusual piece of equipment used by the Russians to storm the front line during the entire war: an armored assault train. A locomotive completely covered with improvised armor sheets. https://t.co/ylrTJ5N76B pic.twitter.com/NasNJxDwfX
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) April 19, 2025
ドネツク州に登場した戦場バスは、近年の戦争でバスが使用された最初の事例ではない。2010年代、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国(IS)」と、その最も恐るべき敵である「ペシュメルガ」(イラクのクルド自治政府の軍事組織)はいずれも、民生車両を戦闘用に改造して使用した。ISやペシュメルガの戦闘バスとロシア軍の戦闘バスの大きな違いは、前者は普通、敵の火力から搭乗者を守るために多数の追加装甲をまとっていたことだ。
ロシア軍も民生品を転用した突撃車両には追加防護を施すことが多いが、映像を見る限り、今回のバスにはそうした処置が取られなかったようだ。時間がなかったのかもしれないし、自動車やトラックに即席の装甲を付け足している整備兵らは、それより格段に大きい車両には同様の対策をする準備が整っていなかったのかもしれない。
放置され、動かず、ウクライナの前線上空にいつも、どこにでもいるドローンに対する防護も皆無だったロシア軍のバスは、ウクライナ軍にとって格好の目標だった。


