簡素で安価な新型
ウクライナの産業界は全面戦争の開始前から155mm自走式榴弾砲を開発していた。トラックの車台に、新たに設計した10t弱の155mm砲を載せた2S22ボフダナである。クラマトルシク重機械製造工場は急ピッチで準備を進め、2023年に生産開始にこぎ着けた。1両250万ドル(約3億6000万円)ほどの2S22ボフダナは以来、150両ほど生産され、これまでに戦闘で20両あまり失われている。
2S22の生産では、六輪駆動のKrAZ-6322トラックの車台がボトルネックになった。砲兵部隊への新しい榴弾砲の供給を絶やさないために、クラマトルシク工場はボフダナのより簡素で安価なバージョンを設計した。それが牽引式の2P22ボフダナ-Bだった。砲身が摩耗した旧ソ連製2A36ギアツィント-Bカノン砲の裝輪砲架を流用した。
最初の2P22ボフダナ-Bは今年初め、ウクライナ軍の第47独立砲兵旅団に配備された。これは、ウクライナ軍の砲兵部隊が西側式に進化し続けていることを示す動きでもある。「第47独立砲兵旅団の砲兵たちは高い技量と能力を備え、最も熾烈な前線すべてで敵を撃破する用意ができている!」と同旅団は3月に述べている。
もっとも、どんなに熟練した砲兵が運用するにしても、新型の大砲もまた、旧来の大砲を苦しめてきたのと同じ脅威にさらされる。新しい2P22にドローンによる損害が出るのは時間の問題だった。
ウクライナにとって幸いなことに、クラマトルシク工場はいまでは世界最大級の榴弾砲メーカーになっており、月に数十両・門のペースで大砲を生産している。ウクライナ軍には今後、新たな2P22が続々と供給されるだろう。


