職場におけるえこひいきのタイプと、恩恵を受ける人物
調査結果によれば、職場でのえこひいきで最も得をしている人物は誰か、という質問への回答で、最大の割合(55%)を占めたのは、上司と個人的なつながりを持つ人物だった。その他の回答には、顔が広い社員、「特定のジェンダーや年齢、人口集団」に属する人物、上司と同じ関心や趣味を持つ人物、業績の良い人物、リーダー職や顧客と接する職の人物といったものがあった。
職場でよく見られるえこひいきの形態は、多い順に以下のとおりだった。
1. 個人的関係に基づく有利な扱い(61%)
2. 仕事の割り振りでのえこひいき(44%)
3. 柔軟なスケジュールやリモートワークを認めるえこひいき(41%)
4. 不平等な昇進機会(40%)
5. 対立の解消や懲戒処分における偏向した対応(34%)
6. 予算、ツール、チームの支援体制などのリソース配分(25%)
7. 業績指標と関連したえこひいき(25%)
8. 研修や能力開発機会への不平等なアクセス(19%)
職場でのえこひいきと副業
SideHustle.comの副業・ファイナンス専門家であるエド・フアンは、Eメールで以下のように述べている。「社員の10人に9人が職場でえこひいきを目撃していることに、我々は衝撃を受けた。米国の会社員の5人に1人が、えこひいきを逃れるためだけにフリーランスの仕事をしたり、起業をしているのは、無理もないことだ」。
「不公平な昇進や、いちばん良い仕事が誰に割り当てられるか、といった問題だけではない。今回の結果は、えこひいきのせいで、職場を離れようとする社員が多いことを示している。特にZ世代とミレニアル世代では、40%以上が、えこひいきを理由に退職を検討していた」。
フアンによれば、このような変化は、副業の人気を後押ししているという。「社員は、自律性や平等性、そして、上司の好みではなく実力に即した成長機会を求めている」と、同氏は指摘する。「10人に1人が、えこひいきを理由に、今年中に退職するつもりであることを考えれば、副業は、単なる追加所得ではなく、キャリアのセーフティネットといえる」。


