宇宙

2025.05.01 11:00

太陽系の近くに潜む見えない巨大分子雲、遠紫外線観測で初めて発見

太陽系から約300光年の距離にある新発見の分子雲エオス(Eos)の位置を示した画像。中央に広がる局所バブル(薄緑の領域)の中心付近に太陽(Sun)がある(Thomas Müller (HdA/MPIA) and Thavisha Dharmawardena (NYU), video screenshot)

初期宇宙での検出

太陽系の非常に近くにある水素分子雲の驚くべき発見だけでなく、太陽系から最も遠方にある分子ガスの発見も、同様の観測技法によってすでに成功している可能性がある。プレプリントサーバーArxiv.orgに最近投稿された論文によると、バークハートを含む別の研究チームがジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いて、非常に初期の宇宙にある2つの銀河で水素分子を暫定的に検出することに成功した。

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バークハートは「この研究では、JWSTを用いて、太陽からまさしく最も遠くにある水素分子を発見した可能性がある」として「これで、最も近くのものと最も遠くのものの両方を、遠紫外域の輝線によって発見したことになる」と説明している。

背景

太陽系は、銀河系の小規模な渦状腕のオリオン腕内にある直径1000光年の局所バブル(高温ガスで満たされた低密度領域)内に位置する。今回発見された分子雲エオスは、局所バブルの外縁部に位置している。局所バブルは約1000万~2000万年前に起きた超新星爆発によって形成されたとされる。超新星は、星形成分子雲の形成の助けになった可能性がある。この星形成分子雲の1つから太陽が生まれ、地球が形成されて生命の誕生につながったのだ。局所バブルの表面には複数の星形成領域があり、多数の若い恒星が形成されている。

バークハートは「宇宙の物語は、数十億年にわたる原子の再配置の物語なのだ」として「エオス内に現在ある水素は、宇宙の始まりのビッグバンの時に存在していたもので、結局は銀河系に取り込まれ、太陽の近傍で一体化して雲になった。水素原子にとっては136億年に及ぶ長旅だったわけだ」と話している。

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forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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