5月4日(日):月と火星が出会う
上弦の月が火星と並ぶ。双眼鏡を使うと、火星のすぐそば(奥側)に、かに座のプレセペ星団のきらめきも見えるかもしれない。英語で「ハチの巣(ビーハイブ)」の名を持つ美しい散開星団だ。
今週の星座:かみのけ座
この星座を見つけるには、かなり暗い夜空が必要だ。エジプト王妃ベレニケ2世の美しい髪にちなんで名づけられた最も古い星座の1つだが、光害の影響で今はほとんど見ることができない。ぼんやりとした光のかたまりのように見える星の集まりで、うしかい座としし座の間にあり、天文ファンの間では北半球の春の夜空の風物詩として知られる。
まず北斗七星の位置を確認しよう。「ひしゃくの柄」のカーブを伸ばしていき、うしかい座の1等星アルクトゥルス(アークトゥルス)と、その先におとめ座の1等星スピカを見つける(春の大曲線)。アルクトゥルスとスピカは、しし座の2等星デネボラと「春の大三角」を形づくる。デネボラを見つけたら、しし座とうしかい座との中間あたりで星が集まっているところを探そう。それが、かみのけ座(Coma Berenices)だ。
ちなみに今週はもっと簡単な見つけ方もある。目印は火星だ。アルクトゥルスと火星を結んだ線を5等分し、アルクトゥルスに近いほうから5分の1のところを探すといい。
かみのけ座の中にある散開星団Mel.111(メロッテ111)は、地球から約288光年の距離にあり、太陽系に最も近い星団の1つだ。


