新プランを設ける意味
新サブスクリプションプランの追加によって、グーグルはコンピューティングパワーと機能に対する料金体系をより柔軟に設定できるようになる。
現行の「Google One AI Premium」には、Gemini Advanced へのアクセス権に加え、2TBのクラウドストレージ、GmailとGoogleドキュメントでのGemini機能、NotebookLM Plus、そしてGoogleフォトのAI強化機能が含まれている。新たなプランでは、こうした機能をさらに追加するか、あるいは一部を削除する可能性も考えられる。
新プランに追加される可能性がある機能
グーグルは最近、GeminiアプリにVeo 2というAI動画生成ツールを追加し、Gemini Advanced利用者が利用できるようにした。ただし、1カ月に作成できる8秒動画の本数には制限が設けられている。今回の新プランによって、その制限数の増加や動画の長尺化、高解像度化などが可能になるかもしれない。
また、これらの新プランはグーグルにとって重要な販売機会を生み出す可能性がある。たとえば、Pixel 9 ProやSamsung Galaxy S25シリーズなどのプレミアムスマートフォンには、最大12カ月間の無料「Google One AI Premium」サブスクリプションがバンドルされる場合がある。もしグーグルがより上位のサブスクリプションプランを用意すれば、無料期間中でもアップグレードによる追加料金を支払ってもらう形でアップセルを行う余地が生まれる。
5月に開催されるGoogle I/Oでは、Gemini Advancedについてさらに詳しい情報が明らかになると考えられている。
現時点では、グーグルの「AI Premium Plus」と「AI Premium Pro」という新プランが、現行のGemini Advanced以上の機能やメリットを提供するのかは推測の域を出ない。
予想されるアップグレードとしては、以下のようなものが考えられる。
・AI生成画像・動画の品質向上:Veo 2で作成するコンテンツの解像度を上げたり、動画の再生時間を長くする
・利用制限の緩和:高額なプランほど、1日または1カ月ごとの使用回数が増える可能性
・より大きなコンテキストウィンドウ:Geminiに解析させるファイルや動画のサイズ上限をアップ
・新機能の追加:高額プランからより強力なAIモデルやまったく新しい機能を追加する可能性がある


