4. 支援体制がない
男性は女性よりも同性の友人を持つ傾向があるが、こうした交友関係はさほど気の置けないものでなく、親密さを欠き、心を開いていないことが多い。研究者たちは、男性同士の感情的な親密さを妨げている要因はいくつかあると指摘している。
これは、伝統的な男性の役割に結びついた社会的期待(競争を求めるプレッシャー、弱いと思われることへの恐れ、弱さへの不快感、同性愛嫌悪など)や、男性の感情的なつながりを肯定的にとらえているロールモデルの欠如が原因である可能性がある。
結果として、心を開くための手段や安全な場所が見つからないことが多い。そのため、機能不全に陥った結婚生活を続ける方が、離婚して孤独に直面するよりもましだと感じてしまうのかもしれない。
ひとつのことが理由で男性が不幸な結婚に終止符を打ちたがらないということはまれだ。感情の抑圧や孤独への恐れ、文化的な期待、強力な支援体制の欠如などが絡み合っている。
多くの男性は惰性や、かつてのような状態に戻るのではと期待して結婚生活を続ける。だが思い出にしがみついたり、黙って精神的なストレスに耐えたりしても傷は深まるばかりだ。
男性に必要なのは、他人に心を開いてもいいのだと思えるよう、男らしさを再定義するための理解と励ましだ。他人を思いやることは自分をないがしろにすることではなく、気持ちを正直に表すことは弱さの表れではないと信じる必要がある。


