その数カ月前、再選を果たした直後、トランプは下院の共和党議員らこう語っていた。「わたしはもう一度出馬することはないのではないかと思う。もっとも、君たちが『彼はあまりに優れているから何か手立てを考えないとな』と言い出せば別だが」
憲法では大統領任期についてどう規定されている?
合衆国憲法修正第22条にはこうある。「何人も、2回を超えて大統領職に選出されてはならない。また、他の者が大統領として選出された任期中、2年以上にわたり大統領職にあった者、または大統領の職務を代行した者は、何人であれ、1回を超えて大統領職に選出されてはならない。ただし本条は、本条が連邦議会によって発議された時点で大統領職にあった者に対しては適用されない。本条はまた、本条が発効する任期中の大統領職にある者、または大統領の職務を代行する者が、その任期の残りの期間中、大統領職にあること、または大統領の職務を代行することを妨げるものではない」(第1節)
側近たちの見方や動きは
第1期トランプ政権で首席戦略官を務めたスティーブ・バノンは米ニュース専門テレビ局ニューズネーションのインタビューで、トランプは次の大統領選にも出馬するとの見方を示し、憲法には大統領任期の定義などの点で抜け道があるのではないかとも語った。
パム・ボンディ司法長官は上院の指名承認公聴会で、トランプは再出馬できるかと問われた際、「いいえ、上院議員、憲法を変えない限り無理です」と答えた。最近ではFOXニュースの番組で、「(トランプは)おらくこの任期で最後になる」との考えを示す一方、もし再選を望むのであれば「憲法を見直す必要がある」とし、これは「非常に重い仕事」になると表現している。
下院の共和党議員少なくとも1人はトランプの再出馬を支持する意向を表明し、3選出馬を可能にする憲法改正のための共同決議案を提出している。


