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2025.04.30 16:15

「行政依存」のまちづくり脱却。市民がつくる、スモールパブリックという“余白”

これまでの日本は、行政に依存する形で発展してきた。だから突然、「自立して」「グラウンドに降りてください」と言われても、どうしたらいいか分からない。しかも観客席からグラウンドを眺めているだけの人たちに、「このままだとあなたたちも痛い目に遭いますよ」っていう“北風”のアプローチでは、なかなか動かない。

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だからこそ、“太陽”のアプローチが大事。つまり、「あれ、グラウンドの方がめっちゃ楽しそうじゃん!」って思ってもらうこと。観客席ってたしかに楽で快適かもしれないけど、同時に暇で退屈なんですよ。

町に“自分ごと”が生まれれば、きっと朝の起き方が変わる。今日を迎える意味が生まれるよね。“やることがある”っていうのは、生きる実感そのものだと思う。挑戦する人が多い街って、それだけで行政コスト下がるからね。まさに「国有化された生の奪還」だよね。

加生:そう思います。後編は、実際につなげる30人の9期に参加してくれたロンドンの金子さんをお招きします。現場にいた当事者がどう感じたのか、ぜひ一緒に話しましょう。ありがとうございました!

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東北での出会いから約10年。それぞれの立場で“市民が動く仕組み”を模索してきたふたりが、今ふたたび交差したことは、地方創生2.0を推進するうえでの確かな接点となった。

後編では、新たに「渋谷をつなげる30人」のメンバーであり、秋田・東京・岩手を行き来しながら地域づくりを実践する金子晃輝氏を迎え、「地方創生は本当に“地方のため”なのか?」という前提を問い直しながら、都市と地方が共創パートナーとなるための条件と、それを支える制度や文化の在り方を探っていく。

文= 加生 健太朗/写真= 佐々木つぐみ

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