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2025.04.28 14:00

うまく恋愛できない? 子ども時代に身につけた「対処法」が邪魔する4つのパターン

Uwe Umstaetter / Getty Images

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私たちは皆、子ども時代の学びを携えて大人になり、恋愛をする。その学びには回復力や信頼、愛情といった良いものが含まれていることもあるが、幼少期に感情的に困難な局面を切り抜けるために身に付けた対処法も入っていることが多い。そうした戦略は困難な時期を乗り超えるのに役立ったものの、大人になってからは恋人とうまく意思疎通を図ろうとするときに妨げとなることがある。

かつては自身の安全を守ってくれていたものが、親密さをゆがめ、誤解を生み、信頼を損なうこともある。対立や愛情、感情的な弱さに対処する方法は子どもの頃に学んだものと同じであることが多い。

この記事では、子ども時代に習得したサバイバル術が大人になってからの恋愛関係に現れる可能性のある4つのパターンと、その縛りから解放されてパートナーとの関係を一層深く信頼できるものにする方法を紹介する。

パターン1:調停者(争いの回避が安全を保つための手法だった)

対立するのは危険だと感じる家庭、つまり感情を出した後に声を荒げられたり沈黙されたり、あるいは予測不可能な反応がみられる家庭で育った場合、自分の感情を一切表に出さないことを学ぶかもしれない。怒りや悲しみ、あるいは喜びさえも抑えることで平穏やつながりを保ったり、あるいは罰せられることを避けていることもある。

大人になってこうした対処法が恋愛関係に静かに影響を及ぼすことがある。事を荒立てないようにするために、自分の感情をおざなりにするかもしれない。本心では「ノー」なのに「イエス」と言ってしまったり、口論中に口を閉ざしてしまったりする。パートナーは何かがおかしいことを感じ取るかもしれない。あなたと話しているのに、感情を持たない抜け殻のようなあなたと話しているように感じる。

このパターンは代償を伴うことが研究で示されている。専門誌『Emotion(エモーション)』に掲載された2018年の研究によると、習慣的に感情を抑えている人は憂うつ感が強いことが分かった。自尊心は低く、疲労感も大きかった。

時間が経つにつれて、感情の抑制はあなたのウェルビーイングだけでなく、パートナーとの絆にもネガティブな影響を及ぼす。研究者たちは、感情の抑制が関係の満足度の低下につながると示唆している。また、距離を生み、親密さを妨げ、向き合ってもらえていない、あるいは誤解されていると双方が感じるようになる。

明らかに、感情を抑制しても対立を防ぐことにはならない。むしろ時間とともに事態を悪化させるだけだ。対立は本質的に関係を破壊するものではないことを理解する必要がある。実際、好奇心と思いやりをもって意見の相違に取り組むことで信頼を築ける。

まずは自分が感じる不快感を認めることから始めるといい。「あのとき傷ついたから、その理由を理解しようとしている」などと、解決策を打ち出す前に自分に立ち返ってみるといい。感情を把握するというこの単純な行為によって、会話を避けるのではなく会話に戻ることができる。

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翻訳=溝口慈子

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