アドビは自社の生成AIモデル「Firefly」では、ユーザーのコンテンツを無断学習しないという方針を掲げているが、他社の生成AIモデルにはクリエイターの許可なくウェブ上の画像を学習に用いるものも存在する。この問題に対処するため、Adobe Content Authenticityではコンテンツクレデンシャルの一部として「学習不許可」の意思を示すタグ情報が付与できる。パーソンズ氏はこれを「非常にシンプルで強力なオプトアウトツール」だと主張している。
活用を広く呼びかけることが今後の課題
Adobe Content Authenticityは、同社製品のユーザーだけでなく誰もが利用できるスタンドアロンのウェブサービスとして提供されるところに大きな意味がある。パーソンズ氏は公開されていたパブリックベータ版はすでに製品版に近いものであるとしながら、「今後もユーザーからのフィードバックを引き続き集めながら、一般提供が可能になった後にもすべての方々が無料で利用できるようになる」ことを強調した。デジタルコンテンツの真正性を検証するためのオープンスタンダードになる技術とサービスを手がけてきたCAIによるひとつの集大成になるだろう。
現在、コンテンツクレデンシャルの普及を推進するCAIと、その技術仕様を決定する団体であるC2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)に参加していない企業のプロダクトで作成されるデジタルデータには、自動的にコンテンツクレデンシャルが付与されない。付与するためには、自らAdobe Content Authenticityにアクセスし、付与する必要がある。
今後コンテンツクレデンシャルを推進する各団体と企業の課題は、自身のコンテンツを守るAdobe Content Authenticityの存在をより多くのユーザーに知ってもらい、利用してもらうことだ。また、ウェブなどに公開されているコンテンツの出所を、Verifyに代表されるツールを使って誰でも簡単に確かめられることも、より広く認知されることだろう。
パーソンズ氏は「多くの方々にAdobe Content Authenticityを試しながらコンテンツに署名をする習慣を身につけてほしい。寄せていただいたフィードバックは、アプリケーションの継続的な品質改善のための糧にしたい」と語った。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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