サイエンス

2025.04.26 17:00

ダイアウルフに続け、生物学者が「復活」して欲しい絶滅した巨大動物

遺伝子編集技術で復活したダイアウルフ(Aunt Spray / Shutterstock.com)

ジャイアントバイソンは、約1万年前に絶滅した。これは、更新世末に起こったメガファウナ絶滅の一部をなしている。この大量絶滅事象の原因としてしばしば指摘されるのは、気候変動による地球温暖化と生息地の消失、そしてヒトによる狩猟圧の組み合わせだ。環境が変化し、初期人類の人口が増加するなか、ジャイアントバイソンはほかの多くの大型動物と同様、変貌した生態系のなかで生き残ることができなかった。

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メガロドン

メガロドン。学名:Carcharocles megalodon(Shutterstock.com)
メガロドン。学名:Carcharocles megalodon(Shutterstock.com)

先史時代の巨大ザメであるメガロドン(学名:Carcharocles megalodon)は、約2300万年前~360万年前の新生代に生きていた。史上最大級かつ最も強力な海の捕食者の一つと考えられており、最大全長18m、最大体重100トンに及んだ可能性がある。

「メガロドン」という名前は「大きな歯」を意味する。その名の通り、このサメの歯は最大で長さ18cmに達した。これらの歯と、化石化した脊椎やその他の部位が、メガロドンの存在とその大きさを裏づける主要な証拠だ。

メガロドンはおそらく、クジラやイルカ、アザラシといった大型海生動物を狩り、強力な顎と歯で獲物を捕えて噛み砕いたのだろう。巨大な歯は、肉と骨を食いちぎるのに理想的で、メガロドンは海の頂点捕食者として君臨した。

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化石証拠によれば、メガロドンは単独性のハンターで、獲物を求めて外洋を長距離移動した可能性がある。巨体とパワーを駆使して、海の食物連鎖を支配したのだ。

メガロドンは約360万年前に絶滅した。原因については諸説あるものの、気候変動、海流の変化、主要な獲物の個体数減少が決定的要因だったと考えられる。地球の気候が寒冷化し、海の生態系が変化するなか、メガロドンは十分な食料を得るのに苦労するようになり、やがて絶滅したのかもしれない。ホホジロザメなど、ほかの捕食性のサメの登場も、彼らの減少に拍車をかけた可能性がある。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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