経済

2025.04.25 16:15

「日本人は不幸?」GDP4位なのに希望が見えないワケ

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世界30カ国中、幸せを感じている人の割合が27位と平均を下回る日本人。不景気でもGDPは世界第4位と豊かなはずなのに、将来に希望を持てない人が多いのはなぜなのか。

パリに拠点を置くグローバルマーケティング・リサーチ会社イプソスは、日本を含む世界30か国23,765人を対象に「イプソス幸福感調査2025」を実施した。それによると、現在とても幸せ、またはやや幸せと感じている日本人にその要因を尋ねると、「家族との関係」と「感謝されている・愛されていると感じる」が同じ割合でトップとなった。また、幸せではないと答えた人にその要因を尋ねると「経済的な状況」がダントツでトップになった。

生活の質に関して、人生は良好か、5年後には今より良くなっているかと尋ねたところ、今の人生が良好ではなく、将来も良くならないと思っている人が30カ国中もっとも多いことがわかった。4象限分布図でその突出ぶりがわかる。

総合的に、幸せか幸せでないかの比率を見ると、「幸せ」の30カ国平均が71パーセントなのに対して日本人は60パーセントと非常に低く、下から4番目という結果になった。幸せな人が半数を上回っただけでもまだ救いがあるが、どうしてこんなに不幸な国になってしまったのだろうか。

幸せでない最大の要因が経済的状況であることは、日本に限ったことではなく、30カ国の平均でも同じ結果だった。しかし、30年以上も改善されない日本の経済停滞は世界的にも非常に珍しい現象だとされている。好景気の経験がなく不景気のなかで生まれ育った人は、これが普通の状態だと受け入れ、改革するより順応してしまった。日本全体が後ろ向きの状態だ。

しかし、家族のつながりや感謝の気持ちなどに幸福感を得る日本人が多いことは救いだ。イプソス株式会社代表取締役社長の内田俊一氏は「家族や地域社会の結びつきが弱い時代だからこそ、身近な人との良好な関係性や感謝や愛を感じる価値観が広がれば、日本人の幸福度も向上する可能性」があると話している。政治や経済界に期待が持てないなら、せめて個人の気持ちを前向きに切り替えるしかない。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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