3. 主体感を弱める
関係の結末を変えることができたとはずと思っている元恋人との会話を頭の中で再現しているところを想像してみてほしい。「あの時別の言い方をしていれば」「何を言うべきか知ってさえいれば」と考えている自分がいる。やがてこのような思考パターンは「学習性無力感 」につながる。過去は変えられなかったのだから、次に起こることも変えることはできないと思うようになる。
この変化は静かに起こることが多い。自分の人生は自分が影響を与えられるものではなく、自分の意向に関係なく展開されていくものと考えるようになる。ちなみに、学習性無力感は感情的な引きこもりとして現れるかもしれない。興味がないのではなく、再び連絡を取ったりつやり直そうとしたりしてみても同じ痛みを伴う結果につながるのではないかという恐れから引きこもる。「結果はすでにわかっているのに、なぜ変えようと試みるのか」という考えが固定する。
何も変えることはできないと思い込む代わりに、以下のようなことができる。
・無力感を認識するが、真実として受け入れない:自分に「何も変えられないような気がする。だが、感じていることは事実ではない」と言い聞かせる。認識すればするほど、無力感から遠ざかる。
・小さな決断を取り戻す:主体とは、必ずしも大きな決断をコントロールすることではない。今日何を食べるか、誰からのテキストに返信するか、どんな考えを敬遠するか、といった小さなことの積み重ねだ。選択した瞬間から、自分の行動力に対する信頼が再構築され始める。
・非難の連鎖を断ち切る:「すべて自分のせいだ 」との思いが浮かんだら、「最善を尽くした 」と考えよう。頭をもたげてくる後悔よりも真実味があると感じ始めるまで、繰り返し自分に言い聞かせる。
・未来志向の小さな目標に集中する:今日5分間日記を書く、セラピーの予約を入れる、先延ばしにしていたメッセージを送るなど、たとえ微々たるものであっても前進は自分が行き詰まっていないことを思い出させる。
「あの時〜していたら」と考えながら生きることに魅力を感じるかもしれない。過去に起こったこと、特に何かを失ったり後悔したり、あるいは機会を逃したりした過去の出来事をコントロールできるという想像上の感覚を得られる。だが、過去を理想化してその空想に浸れば浸るほど、現在から切り離されていく恐れがある。
過去は人となりを形成するかもしれないが、次に何ができるかを決めるものではない。真に前進するためには、「起こるべきだった」ことに焦点を当てるのではなく、「手にしているもので今何ができるか 」を考えよう。


