103万円の壁が一時期話題となったが、この壁が引き上げられることはすでに決まっており、2025年の税制改正によりその壁が160万円に引き上げられる。この壁というのは、所得税の支払い義務が発生する年間所得額の境目であり、これを超えないよう働く時間を調整している人が多く発生していることから、今回の改正によって働き控えにならないような配慮をしている。
そうした壁の存在は、大学生のアルバイトでも気にしていることがサークルアップの調べでわかった。
それによると、大学生アルバイトの平均月収はというと、もっとも多かったのは「8万円台」で16%だった。10万円以上も13%と意外と多く、時給の高いアルバイトもしくは学生生活よりアルバイト中心の生活をしているのかもしれない。

週に平均どのくらいアルバイトをしているかの問いには、「12時間~18時間」が26%ともっとも多かった。学生生活との兼ね合いを考えると、この程度の労働時間がちょうどいいのだろう。

では、平均年収はというと「90万円以上103万円未満」が24%と圧倒的に多く、103万円未満が95%を占めた。ほとんどの大学生が103万円の壁を気にして働いていることが伺える。

これは、103万円を超えると扶養控除から外れ、家族の税負担が増すための配慮もあるだろう。この壁も今回の税制改正によって150万円に引き上げられることが決まっている。
もし、103万円の壁が改善されたら現在の賃金に納得できるかの問いには、「とても納得している」「まあ納得している」を合わせて55%で、納得していない人たちを上回った。

回答した人の意見としては、「元々比較的時給が高い職場で働いているから」「103万の壁に自分がそもそも辿り着けていないため、正直人ごと感がある」「103万の壁がなくなるなら、その分賃金もあげる必要があると思うから」「時給は徐々に上がっているから、今で十分です。ただ沢山働きたいから上がらないと困る」などといった声が挙がっている。アルバイト生活でも格差がある感じだが、物価上昇が続く中、賃金の引き上げによる収入増は必要不可欠であるといえそうだ。
出典:サークルアップ「103万の壁」に関する調査より



