2. コミュニケーションの改善に2人とも前向き
コミュニケーションはどんな関係においても不可欠なものだが、時間と共に関係が緊張してくると、簡単な会話さえも終わりのない戦いのように感じられるようになる。夫婦関係が修復可能だと示す最も明るい兆候の一つは、双方が2人の関係を築くために異なる方法を学ぶことに前向きであることだ。
専門誌『BMCウイメンズ・ヘルス』に2021年に掲載された研究は、コミュニケーションスキルが夫婦関係の改善だけでなく、結婚生活における心の健康の維持にも力を発揮することを強調している。
研究者たちは、効果的なコミュニケーションスキルを学んだ既婚女性は、夫婦間の対立に直接対処する能力が高く、結果的にバーンアウト(燃え尽き症候群)の軽減と生活の質の向上につながったと指摘している。この研究は女性を対象としたものだが、健全なコミュニケーションが夫婦関係のストレスを軽減するという基本的な原則は、性別に関係なくすべての既婚者に当てはまる。
優れたコミュニケーションスキルを身につけると対立を乗り越えるのが容易になる。そして、意見に耳を傾けてもらえるようになり、相手と深くつながっていると感じられる。どんな関係においても、重要なのは「何を言うか」だけでなく「どのように伝えるか」であり、両者が互いに耳を傾け、共に成長する意欲があるかどうかだ。
パートナーとうまく意思疎通を図れていないことに気づいているだけでなく、もしあなたにより健全な自己表現の方法を積極的に学んで実践する意欲があるとしよう。それは結婚が破綻しているわけではなく、再構築が必要だという意味深長なサインであることが多い。
3. 過去の傷を癒すため、共に努力している
どの関係にも痛みや失望、感情面での距離を生む瞬間がある。これらは困難を伴うが、2人とも過去を認識して根本的な問題に真摯に取り組むことにオープンなら、成長の機会になり得る。この相互の意欲が関係を修復し、再び気持ちを通わせる可能性をもたらす。
研究によると、ここでの鍵は許しだ。許しは単に憤りを手放すだけではない。有害な対立行動を減らし、関係を再構築するための前向きな努力を促す。
双方が許すことを選ぶと、より健全な方法でコミュニケーションをとるようになる。ネガティブなパターンから抜け出し、関係の改善に積極的に身を注ぐようになる。その結果、感情面でのつながりが深まり、関係の満足度が高まることになる。
だが許しは、2人が同じように関係修復に努め、共に責任を負う覚悟がある場合に最も効果を発揮する。そのためには、繰り返される有害な行動を正当化したりせず、難しい会話を避けたりしないことが不可欠だ。
2人が不健康な行動のサイクルを断ち切ることにオープンで、共感を持って難しい会話を振り返り、寛容さを示し、異なる姿勢で向き合うことを選ぶ場合、夫婦関係にまだ育む価値のある強固な基盤があることを示している。


