フロリダ州の移民取締法「SB 4-C」とは
フロリダ州法SB 4-Cは、今年2月に州議会で可決され、ロン・デサンティス州知事の署名を受けて成立した。滞在許可証を持たない18歳以上の移民が「入国審査官による審査や検査を回避して米国に入国したのち、故意にフロリダ州に入境したり、入境を試みたりした場合」に第1級軽犯罪に問うものだ。
この州法をめぐっては、フロリダ移民連合の提訴を受けて、連邦裁判所が今月初めに一時差し止め命令を出している。フロリダ州政府は今週、州法が連邦政府の移民に関する権限を侵害しているとの指摘に異議を唱え、執行を認めるよう主張した。一時差し止めを命じたキャスリーン・ウィリアムズ連邦判事は、SB 4-Cに対する予備的差し止め命令の請求について間もなく審理する予定だ。請求が認められれば、法律の執行停止期間が延長される。
フアン・カルロス・ロペスゴメスについてわかっていること
フロリダ・フェニックスの報道によると、ロペスゴメスは米国生まれで米国市民権を有しているが、幼少期の多くをメキシコで過ごしており、第一言語はマヤ系先住民の言語であるツォツィル語だという。16日に乗っていた車が速度違反でハイウェイ・パトロールに止められ、その場で逮捕された。その際、ジョージア州が発行した身分証明書を提示したにもかかわらず、ハイウェイ・パトロールの警官は逮捕事由に不法入国者だと記している。
釈放後、ロペスゴメスはフロリダ・フェニックスの取材に対し、16日は一日中何も食べさせてもらえなかったと語った。マイアミ・ヘラルドによれば、ロペスゴメスの移民拘留を要求するICEの書類には、メキシコ国籍であり強制送還に相当する理由があると記載されていたという。