「英語で会話ができる」の多くは30歳以下
一方で、この記事の結論部分では、大多数の日本人が流暢な英語は話さないが、多くの人が基本的な英語の語彙やフレーズはわかる、と言及。日本人のうち20〜30パーセントが英語で会話ができる、もしくはそれ以上のレベルの英語能力を有しており、その多くが30歳以下であるとしている。ただ、これらの英語話者のほとんどが上記のB2からC1レベルの「流暢な英語を話すレベル」ではなく、B1(中級)レベルであるという。
B1レベルの人が英語を話す時にどんなことが可能かというと、「自身が馴染みのあるトピックについて、スタンダードでクリアな表現における主要なポイントを把握できる」「食事を注文したり、道を尋ねたり、自己紹介をしたりする」「英語が話されている国や地域を旅行する際に大体の状況で対応できる」などが挙げられる。
CEFRのB2は英語圏の大学に入学できるレベルであることを鑑みるに、B1からB2、レベルが1つ上がるだけで英語力にかなりの違いがある。一説によると、CEFRで一つレベルを上げるには少なくとも数百時間の学習が必要とされるという。
日本全土、おしなべて”Low”レベル
この記事は英語話者の分布について地域ごと、また都市ごとの比較も行っている。東京が含まれる関東のスコアが一番高く、関西地方が続くことは予想通りではあったが、とはいえ日本のどの地方もCEFRのレベルではB1に留まり、能力レベル(Proficiency Level)はおしなべて低い(Low)、地域によって同じB1のレンジの中でも非常に低い(Very Low)となっている。
都市ごとの比較においても、予想通り東京がトップとなったものの、CEFRレベルはそれでもB1にとどまり、大都市間での英語力の差は国内においてはそれほど存在しないことがうかがえる。


