アルファベット傘下のWaymo(ウェイモ)は、明言していないが、最初にセーフティードライバーを乗せずに運行を開始した際には、常時リモートでの監視を行っていたと広く信じられている。Aurora(オーロラ)やWaabi(ワービ)なども、年内にセーフティードライバーを乗せない運行を行う際には、リモートでの常時監視を行う計画を明言している。
当局が義務づける「ブラックボックス」
さらに、中国の各地方当局は、車載システムに「セーフティードライバーによる介入」のログを記録する「ブラックボックス」の設置を義務づけている。これらのデータは定期的に規制当局に提出されるが、一般向けに公開はされない。カリフォルニア州では、企業に年次の「介入報告書」の提出を義務づけているが、何を介入とみなすかについては企業側に大きな裁量があり、データの比較が困難になっている。中国企業にはその裁量がなく、特定の介入を報告から除外したい場合には、当局に異議を申し立てる必要がある。
中国のこうした厳格な報告制度には批判もある。セーフティードライバーは、少しでも不安を感じたら即座に介入するよう指示されているため、実際には必要のない場面でも頻繁に介入が起きる。しかし、すべての介入の報告が義務づけられている企業では、件数を減らすために、意識的あるいは無意識のうちに介入を控えるような圧力が働く可能性がある。一方で、すべてを企業任せにするカリフォルニア州のような制度では、報告そのものの意義が低下する。どちらのやり方が正しいかを判断するのは難しい。
このような厳格な規制には、中国特有の傾向をロボタクシーの運行にもたらしているとされ、許可の取得やオペレーションの展開には、当局との関係の構築も重要だとされている。とはいえ、こうした規制がイノベーションを大きく妨げている様子は見られない。
中国のロボタクシーは快適か?
今回のRide AIのカンファレンスには、ツイッター(現X)の元ソフトウェアエンジニアでロボティクス分野のYouTuberであるソフィア・トンがスピーカーとして参加した。英語と中国語に堪能な彼女は、中国のロボタクシーを体験するために現地を訪れた際の動画を公開している。


