欧州

2025.04.16 09:00

ウクライナが国産FPVドローンを製造 中国製部品使わず、しかも低コスト

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中国は、ドローンに使われる部品の輸出規制を強化しているとも伝えられる。サプライチェーン(供給網)から中国を切り離せば、命取りになりかねない依存状態を解消できる。

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しかもウクライナ国産ドローンは、中国製部品を使うドローンよりもコストを抑えられる。これは、地元企業が連携したり競合したりしながら、各種部品の生産に取り組んできたおかげだ。

「当初は、価格面で中国に勝つのは不可能だというのが衆目の一致するところでした。絶対に無理だと」。ウクライナのアナリスト、セルヒー・フレシュ(フラッシュ)は自身のテレグラム・チャンネルにそう書いている。「ところが、競争、時間、生産量、ビジネスプロセスの最適化によって奇跡が起こったのです」

フレシュは、モーター、フレーム、プロペラなど、いくつかの国産部品の価格が過去2年で平均およそ50%下落したことを示すグラフを共有している。

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熱画像カメラも国産化

ドローンのフレームやプロペラは、生産設備に大規模な投資をせず比較的容易に製造できる。ほかの部品はもっと難しい。2024年2月にフォーブスが報じたとおり、ウクライナのドローン製造団体ワイルド・ホーネッツは、フライトコントローラーを自動組み立てラインで自作するようになっている。ワイルド・ホーネッツはその後、同様にロボット化された工程でバッテリーの内製化にも乗り出している。

専門企業はもっと先へ進んでいる。軍用FPVドローンでとりわけ難しい課題になるパーツのひとつに、夜間などの運用で必要になるサーマルイメージング(熱画像)カメラがある。ウクライナのFPVドローン製造業者はこれまで、コストと性能の要件を満たす中国のサプライヤーを見つけるのに相当な時間と労力を費やしてきた。ほかの国では防衛部門がハイエンドの熱画像カメラを自前で製造していて、価格はあまり問題にならない。だがウクライナのドローンメーカーの場合、コスト面の制約がもっと厳しい。400ドル(約5万7000円)のFPVドローンに、2000ドル(約29万円)もする軍用サーマルカメラを搭載するというのは現実的な選択肢ではない。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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