設立22年の金融データ分析企業、RavenPack
長年この分野でデータ分析を手がけてきた老舗プレイヤーもAI機能の強化に乗り出している。そのひとつが、ニューヨークを拠点とする設立22年の金融データ分析企業、RavenPackだ。同社はこれまで主に、ニュース記事や当局への提出書類を分析して、市場を動かす可能性のある情報を抽出し、銀行やクオンツファンドといった金融機関に提供してきた。CEOのアルマンド・ゴンザレスによれば、同社の顧客にはJPモルガンやドイツ銀行、野村證券などが名を連ねている。
RavenPackは先日、幅広い層を対象にした新たなAI機能を発表した。同社は、自社サイトのBigdata.comを通じて、アナリストがAIを使って株式のウォッチリストを作成し、日次の自動リサーチレポートを受け取れるようにしている。このサービスは、データの取得や初期のサーチには自社のAIモデルを使用し、規制当局への提出書類といった特定のドキュメントのクエリにはアンソロピックを使用している。
Bigdata.comは、データソースと検索数に制限を設けた無料サービスも提供中で、プレミアムサービスを月額50ドル(約7000円)から利用可能にしている。
消費者向けアプリもAIを使った支援機能を提供
AI機能は、一般消費者向けのトレーディングアプリにも導入されつつある。本稿冒頭で挙げたロビンフッドは先日、「Cortex」(コーテックス)という新たな投資向けAIツールを、年内にプレミアム会員向けに提供すると発表した。Cortexは、特定の銘柄に関するレポートを自動的に生成でき、デイトレーダー向けの取引アイデアも提案する。
ロビンフッドの自社ブログによると、「投資家の考えを具体的な取引と戦略に変換することで、オプション取引の体験をより直感的なものにする」という。
アルタファイナンスも先日、パーソナライズされた投資アドバイスのツールとして、「Arta AI」を2025年の中頃にリリースすると発表した。Arta AIは、個別の投資提案を行うほか、「先月のポートフォリオの成績」や「特定銘柄の現在の動向」といった質問にも回答する。月額の利用料は20ドル(約3000円)からで、管理する資産が10万ドル(約1440万円)を超える顧客には無料で提供される予定という。


