インドへの投資に注力
紅杉資本(ホンシャン・キャピタル)に改称した旧セコイア・チャイナは、ロンドンとシンガポールに拠点を置いており、セコイアの欧州チームや、シンガポール拠点のPeak XVの東南アジア部門と競合する可能性がある。Peak XV自身もまた、データベースの新興企業のSupabaseや、AIエージェントのAtomicwork、マーケティング分野のユニコーンのHightouchなどの米国企業に相次いで投資している。
しかし、シンは米国を拠点とするかつてのパートナーたちとの摩擦は予想していないと話す。「我々には米国で数十億ドルを投資するような派手な計画はない。成功する企業の平均的な資本構成には10〜20社の投資家がいて、その中にはセコイアのようなトップVCと、我々のような補完的な強みを持つ投資家が混在している」と彼は語った。
Peak XVは、海外への投資ではインドに注力しているという。Pitchbookによると、世界的な低迷とは対照的に、ムンバイ証券取引所では昨年、過去最多のIPOが実施されており、インドでのVC資金調達額は77%増加したという。
インドの株式市場の好調を受け、Peak XVのポートフォリオ企業からは、過去5年間で16件のIPOが生まれ、過去1年で約12億ドル(約1710億円)相当のイグジットを記録したという。一方で米国および欧州では、トランプ政権が仕掛けた貿易戦争によりIPO市場は事実上閉ざされているが、決済プラットフォームのPine Labsを含む同社が支援するインドのユニコーン3社が上場を準備中という。「非常に楽しみにしている大型IPOが3件あり、さらに15〜20社が上場準備を進めている」とシンは語った。
しかし、それにも関わらず、Peak XVからはセコイアとの分離以降に複数の上級パートナーが離脱した。また、2024年の直近の資金調達で同社は、ファンドの規模および手数料の削減を実施したとTechCrunchは報じている。


