海外

2025.04.16 11:00

米国の技術に頼らない「オープンソースの半導体」を作る中国企業

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バイドゥやソフトバンクも出資

Starfiveは2018年に李のファミリーオフィスであるFull Vision Capitalからシード資金を調達して始動した。2020年のインタビューで李は、RISC-Vの開発に携わったメンバーが立ち上げた米国のチップ設計会社Sifive(サイファイブ)を、中国に事業部を設立するよう説得し、それが後にStarfiveになったと述べている。その当時、李は米中関係がさらに悪化する見通しだと説明し、そうなった場合にインテルやArmが中国に進出できなくなるため、彼らにとって大きなチャンスが生まれると話してSifiveを説得したという。

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リーの賭けは正しかった。Starfiveはその後、香港投資公社やバイドゥ、SBVA(旧ソフトバンク・ベンチャーズ・アジア)、中国の投資ファンド成為資本(Chengwei Capital)などの大手から出資を獲得した。

RISC-Vチップを開発する他のスタートアップの多くが、AI分野をターゲットとしている一方で、Starfiveはあえて、AIブームを避けてポートフォリオを着実に構築することに重点を置いている。

中国政府がRISC-Vの普及を推進し、AI需要が引き続き拡大する中、同社はさまざまな企業から提案を受けており、その対応に追われている。「我々は、限定されたエコシステムを持つ用途が明確な領域に注力しており、一度に1つの製品に取り組むことを重視している」とStarFiveのシューCEOは語った。

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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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