宇宙

2025.04.15 11:00

NASA科学プログラムの予算が50%大幅削減、多くのミッションが中止される可能性

NASAの赤外線宇宙望遠鏡「ナンシー・グレース・ローマン」(c)NASA/Goddard

次期NASA長官ジャレッド氏の手腕

ジャレッド・アイザックマン氏はスペースX社の支援を受け、自身が計画した「ポラリス・ドーン」ミッションを敢行。打ち上げから3日後の2024年9月12日には、史上はじめて民間人による船外活動を成功させた(c)Polaris Dawn
ジャレッド・アイザックマン氏はスペースX社の支援を受け、自身が計画した「ポラリス・ドーン」ミッションを敢行。打ち上げから3日後の2024年9月12日には、史上はじめて民間人による船外活動を成功させた(c)Polaris Dawn

このパスバックが各省庁に送付される前日の4月9日、次期NASA長官の承認公聴会が上院商務委員会にて行われた。その候補者であるジャレッド・アイザックマン氏は42歳のビリオネアであり、自費または民間資本による宇宙飛行を2回行った人物。2024年9月12日には史上初めて民間人によるEVA(船外活動)を成功させた。トランプ大統領とマスク氏に推されてNASA長官に抜擢されたアイザックマン氏は、今後のNASAを大胆に改革する役目を追う。

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その期待どおり、アイザックマン氏は2時間半にわたる同公聴会において、「中国よりも早く、2030年までにヒトを月面に立たせる」だけでなく、「月と火星への有人探査を同時に進める」ことや、探査機やローバーなどによる探査をこれまでに以上に推進する意思を示した。

しかし、その翌日に交付された今回のパスバックは、アイザックマン氏の意思とは大きく相違している。トランプ大統領としては、NASAに所属したことも議員経験もないアイザックマン氏を、多くの反発を生むこの予算編成プロセスに関与させることなく、NASA長官に着任させようとしている。

もしくは、おそらく4月末には正式にNASA長官に着任するアイザックマン氏に、今後の予算編成プロセスにおいてこの予算案を大幅に変更させることで、宇宙関連機関から圧倒的な信頼を得るための演出を目論んでいるのかもしれない。

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次期NASA長官となるジャレッド・アイザックマン氏(c)Polaris Dawn
次期NASA長官となるジャレッド・アイザックマン氏(c)Polaris Dawn

編集=安井克至

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