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AI

2025.04.15 12:00

「AIの父」ヤン・ルカンが語るAIの形──未来へ向けて走る4つのポイント

ヤン・ルカン(Samuel de Roman/Getty Images)

ヤン・ルカン(Samuel de Roman/Getty Images)

AIは非常に大きな存在だ。これはいったい何を意味するのか。この先AIが市場や産業で急速に支配力を強めていくという成長予測を、私たちはどのように読み解けばよいのだろうか。

多くの人は、すでにその答えを持っているはずだ。AIは、仕事や芸術活動といった創造的な取り組み、日常生活で必要な答えをますます与えるようになっている。

しかし同時に、AI分野の最前線にいて、その発展の様子を継続的に追い続けてきた専門家から学ぶこともできる。私は、メタの研究部門でかつて責任者を務め、1月のダボス会議におけるパネルディスカッションなどにも登壇したヤン・ルカンに、これから私たちが向かう先について話を聞いた。ルカンは著名で影響力のあるコンピューター科学者であり、トロント大学のジェフリー・ヒントン教授や、モントリオール大学のヨシュア・ベンジオ教授らと並んで、「AIのゴッドファーザー」と呼ばれている。

現実的なビジョンの必要性

まずルカンは、AIの進歩について冷静で明確な認識を持つべきだと促した。

ルカンはこう語る。「私たちが現在指数関数的な成長だと思っているものは、やがて飽和するシグモイド関数の序盤と似ています。進歩については現実的にならなければなりません。完全な『指数関数』ではなく、『指数関数の連続』のようなものなのです。最初の指数関数的成長が飽和し始めると、新たなパラダイムが生まれて成長が続きます。そして研究の最前線にいる者が、その新しいパラダイムを作り出さなければならないのです。それは決して自然に起こるわけではありません」。

シグモイド関数のイメージ(zizou7 / Shutterstock.com)
シグモイド関数のイメージ(zizou7 / Shutterstock.com)
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翻訳=酒匂寛

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