「令和だね」は皮肉?
「令和だね」という上司の一言。例えば何か意見を言った際に「さすが令和だねえ」という反応が返ってきた場合、これをどう受け取るかで組織内コミュニケーションの温度感は大きく変わることもわかった。調査では「皮肉だと思う」が48.0%、「そうは思わない」が52.0%と、意見は真っ二つに割れた。

注目すべきは年代別の傾向で、20代の83.3%が「皮肉」と捉えていたのに対し、40代では70.0%が「皮肉ではない」と回答。送り手と受け手の世代差が、認識のギャップを生み出していることがわかる。
皮肉派からは「上司も令和を生きているので、今の考えを認めたくないとしか思えない」「昭和で味わった成功事例が基準になっている感覚」という声が上がる一方で、非皮肉派は「新しい価値観を称賛しているだけ」「自分もアップデートしなくては程度の意味合い」と肯定的に受け止めていた。
組織における世代間の言語感覚差は、対立ではなく「アップデートのチャンス」と捉えると双方にとっても幸せな結果になるだろう。
「会社のために」はどこまで許容されるのか?
ビジネスシーンには、過剰な接待やサクラを使った販促活動、退職勧奨など、明確に違法ではないものの適切ではない「グレーゾーンなケース」に出くわすこともある。もし、こうした行為を上司から指示されたらどう行動するか、あるいは個人の名誉のために断るか。調査の結果は、「実行する派」28.8%に対し、「断る派」が71.2%。約7割が“自分の良心”に従って行動を選ぶ傾向が見られた。

実行派からは「組織人としての生存戦略」「命令なら断れない」といったコメントが並ぶが、断る派の意見は明確だった。「後悔しか残らないから」「都合が悪くなったらトカゲのしっぽ切りになるからやらない」と、価値基準を“会社”から“自分”にシフトさせていた。「組織への忠誠」は、もはや美徳ではなく、リスクととらえられることも今後は考えていかなくてはいけない。
今回の調査で共通して言えるのは、組織や立場ではなく、「一人ひとりの価値観」に判断を委ねる場面が増えているということだ。裏を返せば、「共通言語」や「共通基準」が失われつつあるとも言える。働く個人が、ただ“選ぶ”だけでなく、選択の背景を言語化し、共有する力が今後は求められてくるのかもしれない。


