分析の結果、エナイポシャの昼側と夜側の温度差が大きいことに加えて、大気は水素を主成分とするものではなく、メタンや水(水蒸気)などの、水素より重い分子を豊富に含むことがわかった。
だが今回の最新観測では、エナイポシャの大気の主成分は水素や水蒸気ではなく、太陽系の金星の濃密なCO2大気に匹敵するほど高濃度のCO2であることが示された。

13番目の星座
エナイポシャは、大きな夏の星座のへびつかい座に位置している。へびつかい座は黄道上にある13星座のうちの1つだ。他の12星座は黄道十二宮としてよく知られているが、へびつかい座はなぜ含まれていないのだろうか。
古代バビロニア人は、黄道(天球における太陽の見かけの通り道)を中心角30度の扇形12個に等分割し、それぞれに黄道と交差する12星座の1つを割り当てた。13は不吉な数とされるため、1つを除外した。太陽は11月29日から12月17日まで(いて座と一般に考えられているが、太陽がいて座内にあるのは12月17日~1月20日)の長い間、へびつかい座内に位置するにもかかわらず、弾き出されてしまったのだ。