上位Pixel 9との差異と共通点
Pixel 9aは上位のPixel 9に肉薄するリッチな体験が得られるスマホだ。背面のメインカメラを例に挙げよう。ハードウェアの仕様を比較すると、Pixel 9の方がスペック的には優れている。超広角カメラの解像度とオートフォーカスの有無、そしてフロントカメラのオートフォーカスの有無が差異として挙げられる。超広角カメラで撮った写真を比較すると確かにPixel 9の方が明るく解像感も富んでいる。フロントカメラによるセルフィショットもPixel 9の方が精細感も高い。
一方、Pixel 9aで撮る写真や動画も十分に及第点を与えられるでき映えだと思う。筆者はスマホのカメラで植物や料理をよく撮影するので、Pixela 8aには搭載されなかったマクロ撮影がPixel 9aに載ったことがうれしい。夜景にポートレートの撮影モードや、Google Pixelらしい「ベストテイク」「一緒に写る」などに代表されるAIフォト機能もPixel 9aにはひと通り揃っている。スマホによる写真や動画の撮影にこだわりたい方は上位のPixel 9 Proを選べばいい。
Pixel 9aのデバイス上で実行される「消しゴムマジック」の写真処理や、純正「レコーダー」アプリによる音声文字起こしなどは、同じスペックのTensor G4チップが載っているPixel 9と処理のスピードや正確さに大きな違いは感じない。
なお、筆者の周りには仕事の音声メモ用途にGoogle Pixelを買って、無料の純正レコーダーアプリを使い倒しているビジネスパーソンの知人が多くいる。次のソフトウェアアップデートにより、先に英語から対応していた文字起こしの「要約」機能がついに日本語をサポートする。会議の議事録、講義のメモなどにPixelシリーズを使う機会が増えそうだ。
内蔵バッテリーによる駆動時間もPixel 9aは「Aシリーズ最長」となる30時間以上の連続使用に対応する。バッテリー容量はPixel 9/Pixel 9 Proの4700mAhよりも大きい5100mAhだ。今回筆者はおろしたてのデバイスを試しているので、バッテリー性能の経年変化まで予測はできないが、いま時点では朝から晩まで充電を継ぎ足さなくてもPixel 9aのバッテリーはしっかりと持つ手応えがある。
上位のPixel 9ができることを、Pixel 9aがすべてカバーできているわけではない。例えば近くPixel Dropのソフトウェアアップデートにより追加予定の「Pixelスクリーンショット」はPixel 9aに非対応だ。Pixelスクリーンショットとは、ウェブ検索などで気になった情報を画面のスクリーンショットとして保存しておくと、後にGeminiなどを使ってキーワードから検索して関連する詳細情報が確認できるAIアプリサービスだ。Pixel 9aは搭載するRAMの容量が8GBと小さいためか、Pixelスクリーンショットが使えるのはPixel 9以上のモデルに限定される。
ただし、グーグルはこれまでにも最新・上位モデル限定としてきたAI機能も、ソフトウェアの最適化によりPixelシリーズの下位モデルや、発売から数年が経過した過去モデルにも展開してきた。端末のハードウェアに依存しないPixelの機能は、いずれソフトウェアアップデートによりPixel 9aでも楽しめるようになることを期待しても良さそうだ。


