予防できる人と不調に陥る人の違い
調査で注目したいのは、心の不調を経験しなかった人の約7割が何らかのメンタルヘルス対策を実践していた点だ。「十分な睡眠時間の確保」(26%)、「休日にリフレッシュできる趣味を楽しむ」(21%)、「定期的な運動」(15%)などが効果的な対策として挙げられている。

一方、不調を経験した人の63%は何も対策を取っていなかった。この対比は、メンタルヘルス対策の有無が心の健康を左右する可能性を表している。
新社会人にとって最初の3カ月は、学生から社会人へと立場が変わる重要な時期だ。この時期にどのように自己管理を行うかが、その後の職場適応に大きな影響を与える可能性があるといえる。
企業に求められる具体的対応策
新入社員の早期離職を防ぐためにも、企業側の対応が急務だ。特に5月を意識した支援体制の構築が効果的だろう。
調査結果から導き出せる対策としては、入社直後のオリエンテーションでメンタルヘルスケアの基本知識を伝えることや、5月頃に上司や先輩社員との定期的な面談機会を設けることなどが考えられる。また、新人のミスに対する柔軟な対応や、同期同士のコミュニケーション機会の提供なども有効かもしれない。
社会全体で考えるべき課題
今回の調査結果から、入社初期のメンタルヘルスケアの重要性がわかった。特に就職後数カ月間におけるケアが、その後の職場への適応や定着に大きく影響する可能性があるといえる。
社会人1年目の心の健康は、個人の問題であると同時に、企業の人材育成や社会全体の生産性にも関わる重要な課題だ。4月から5月にかけての時期は、新社会人にとって最初の大きな試練となる。「就職活動を乗り越えたから大丈夫」と油断せず、企業も新入社員も互いに心の健康に気を配る姿勢が、健全な職場環境づくりの第一歩となるだろう。
【調査概要】
「新生活がこころの健康に与える影響に関するアンケート」調査
調査期間:2025年3月10日~2025年3月30日
調査機関:一般社団法人徳志会(自社調査)
調査対象:全国の社会人
有効回答数:300サンプル
調査方法:インターネット調査


