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2025.04.08 16:30

ワインのラベルが「難解」すぎる? 読み解くための6つのヒント

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ワインの品質は、その産地から想像することができる。一部の地域は記載の方法をより厳しく規制することによって、より高い基準を維持している。例えば、イタリアでは(ワイン法に基づく)厳格な規則に従い、ラベルには最上級を表す「DOCG(Denominazione di Origine Controllat​​a e Garantita)」や、それに比べてもう少し柔軟な基準を満たした「IGT(Indicazione Geografica Tipica)」などと記載されている。また、フランスでは「AOC(Appellation d'Origine Contrôlée)」が、「最上級」のワインであることを示している。

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ビンテージ:作られたのは「当たり年」?

ビンテージは、使用されているブドウが収穫された年を指す。生産年がなぜ重要なのかといえば、気象条件は年によって異なり、それがワインのフレーバーや品質に影響を及ぼすためだ。

ある年に収穫されたブドウが特にワイン造りに適していた場合(例えば、2010 年のボルドー産や2012年のナパバレー産など)、そのビンテージのワインは、熟成によって品質や評価が高まる可能性が高い。

ちなみに、 デイリーワインの大半は、あまり古すぎるものではない限り、どの年のものでも大きな違いはないとされている(一般的に、白ワインは5年以上、赤ワインは10年以上が経過すると、「古すぎる」とされる)。

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アルコール度数

ほとんどのワインのラベルの下の方に、あまり目立たないように書かれている「ABV(Alcohol by Volume)」が示すのが、アルコール度数だ。一般的には、「軽めの白、ロゼ」が11~13%、「重め(フルボディ)の白、赤」が13~15%、「(醸造過程でアルコール(酒精)を添加してABVを高めた)酒精強化ワイン(ポートワイン、シェリー酒など)」が17%以上となっている。

大抵の場合、より濃厚なフルボディのワインの方が、アルコール度数が高く、より軽やかでフレッシュな味わいのワインは、アルコール度数が低くなっている。

役立つ用語

多くのワインのラベルには、華やかな表現なだけのように思える言葉がいくつも並んでいる。だが、それらの中には、実際に役立つ情報を含むものもある。それは、次のようなものだ。

・Reserve(リザーブ、レゼルヴ:米国・仏産)/Riserva(リゼルヴァ:イタリア産)、Reserva(レセルバ:スペイン産)

スペイン、イタリアでは、通常の熟成期間より長く熟成させたワインを指し、より高品質であることを意味する場合もある。ただ、米国ではこの言葉の記載に関する規制がないため、宣伝目的で使用されることが多い。

・Old Vines(オールド・ヴァインズ:米・英産)/Vieilles Vignes(ヴィエイユ・ヴィーニュ:仏産)/Viñas Viejas(ビーニャス・ビエハス:スペイン産)

「古木」を意味する。その木から採れたブドウを使ったものは、より濃厚で複雑なフレーバーのワインになることが多い。ただ、何年以上経ったものを「古木」とみなすかについては、公式なルールはない。

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編集=木内涼子

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