トランプ支持の富豪も関税に反発
トランプを支持する一部のビリオネアたちも、関税によって生じうる経済的影響について懸念を示している。ヘッジファンド界の重鎮でトランプの支持者であるビル・アックマンは6日、関税について「我々は自らが招いた経済的な核の冬に向かっており、備えを始めるべきだ」と語った。アックマンは7日にも「私は重大な政策ミスが進行するのを見ていてフラストレーションを感じている」とし、トランプが築いてきた「大きな経済的成果」が関税によって「危機にさらされている」と語った。
JPモルガン・チェースCEOのジェイミー・ダイモンは7日、株主に対して、関税には「正当な理由」がある一方で、インフレを加速させる可能性があり、「多くの人が景気後退の確率が高まっていると考えるようになっている」とし、「米国の長期的な経済的同盟関係」にも影響を及ぼしかねないと主張した。
ヘッジファンドのビリオネアのダニエル・ローブは、以前はトランプのメキシコやカナダに対する初期の関税が「株式市場に悪影響を与えるとは思わない」と述べていたが、7日には、今回の市場の急落がすべて「1人の人物の頭の中の問題から起こった」とし、「その人物はいつでも気が変わる可能性がある」と発言した。
ヴァージングループ創業者のリチャード・ブランソンはSNS上で、トランプが関税の方針を「転換」しない限り、米国は「何年にもわたり破滅に直面するかもしれない」と警告した。テスラのCEOでトランプの盟友であるイーロン・マスクも、トランプの貿易顧問を批判し、経済学者のミルトン・フリードマンが自由貿易を擁護し、輸入の利点を語る動画をシェアした。