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宇宙

2025.04.05 08:00

マスクの宇宙への夢に賭けた「スペースXの女性社長」が歩んだ道

スペースXの社長兼最高執行責任者(COO)のグウィン・ショットウェル(Photo by Joe Raedle/Getty Images)

スターリンクは640万人が利用

スペースXは、6800基の衛星からなる低軌道のコンステレーションを構築しており、同社の衛星インターネットサービスであるスターリンクは2024年末時点で460万人の加入者にブロードバンド接続を提供している。同社は、財務情報を開示していないが、ショットウェルは昨年11月に「スターリンクは今年、黒字化する」と述べていた。

「今、スペースXが非常に高く評価されているのはスターリンクのおかげだと思います」と彼女は、11月のバロン・インベストメント・カンファレンスで語った。「この会社は、今後さらに事業を拡大すれば、企業価値は少なくとも桁が1つ増えることになります」

モルガン・スタンレーの推計によると、スターリンクは2024年に93億ドル(約1兆3800億円)の収益を上げ、営業利益は9億ドル(約1300億円)に達していた。しかし、同社の現金収入は、コンステレーションの構築と巨大ロケットの「スターシップ」の開発に伴う多額の支出によって相殺された可能性が高い。スターシップはファルコン9の約4倍のペイロード能力を持っており、マスクの火星到達という構想を実現する上での要となる。このロケットは、スペースXの評価額をさらに押し上げる効果もある。

「最終的に、スペースXを世界有数の企業に押し上げるのはスターシップだと思う」とショットウェルは述べていた。「このロケットが人類の暮らしに何をもたらすかは、まだ誰にも想像できないけれど、それこそがスペースXで最も価値ある部分になると考えています」と彼女は語っていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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