災害で水道がストップすると、飲み水が優先されるためにしばらくお風呂に入れない。ドライシャンプーで対応するにも、我慢の限界は3日間だという。髪は水で洗いたい。そんな願いを受けた牛乳石鹸は、4年の開発期間をかけて服を着たままでも水でシャンプーした爽快感が得られる画期的なポータブルシステムを開発した。
使い方はこうだ。まず泡立たないスプレー式の「ススグ ミストシャンプー」を頭皮全体に吹きつけ指で揉み込む。すると頭皮の皮脂や汚れが浮き上がる。これには「創業115年以上の牛乳石鹸の処方技術」が詰まっているとのことだ。
そして、「ススグ ミストブラシ」に90ミリリットルの水を入れて、髪にブラシをかける。ブラシで髪の毛を掻き分けながら頭皮に直接ミストが噴射され、シャンプーで浮いた皮脂と水が馴染むので、それをタオルで拭き取る。
ちなみに「ススグ ミストブラシ」は、牛乳石鹸初の家電製品となる。開発時の名称は「YUAGARI」（ゆあがり）だった。しかし災害の被災経験を持つ人たちから、手や身体はウェットシートなどで対応できても、髪の毛だけはどうしても我慢できないという話を聞き、水で洗うことの重要性を痛感した。水で汚れを洗い落とすという意味の「すすぐ」こそこの製品に相応しいと考え、ネーミングを変更したということだ。
発売は2025年8月を予定しているが、4月16日から18日に大阪市のインデックス大阪で開催される「高齢者・障がい者の快適な生活を提案する総合福祉展バリアフリー2050」（3号館 502）で初公開される。介護や被災時に大いに活躍することが予想できるが、お風呂キャンセル界隈でも注目の的になりそうだ。
