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精巧な3Dフィギュアを生み出すDoob社。日本では渋谷に支店を出している。
(Courtesy of DOOB-3D)



私のデスクの上には身長6インチ(15.24cm)の私のフィギュアが置いてある。3Dプリンタで作成されたこのフィギュアは、今から一ヶ月ほど前に、NYのソーホーのスタジオで撮影した写真から作られた。

出来上がったフィギュアを眺めながら、私は自分の膝の曲がり具合や、シャツの襟首の部分の様子、ズボンの腰回りのディテールを確認してみる。……なかなか良い仕上がりだ。彼らは最先端の撮影技術と3Dプリンタを用いてこのフィギュアを作成している。

300ドルの撮影料と送料でDoobと名付けられたこの置物が手に入る。私がその写真をSNSにアップすると、友人らはみんな驚いた。妻は「あなた版のバービー人形が出来たわね」と言った。

Doobは米国中の各都市に店舗を持つスタートアップ企業だ。サイズによっては最低100ドルでオリジナルの精巧なフィギュアが作成できる。既にヌードのDoobを作って顰蹙を買った人たちも居る。話のタネに、結婚式の引出物に、またはナルシズムの偶像としても楽しめるかもしれない。

しかし、Doob社にとってフィギュアの作成は最終目的ではない。彼らが目指すのはユーザーに完全なデジタル・アバターを提供することだ。3Dで撮影すれば、自分のアバターがデジタル空間で利用可能になる。着せ替えを楽しんだり、減量のシミュレーションに使うのもいいだろう。ビデオゲームに使うことも考えられる。

Doob社の米国主任、マイケル・アンダーソンは「デジタル・アバターのインパクトは未来につながっている」と述べた。店舗やそこで作成されるフィギュアは、その入口に過ぎないのだ。

米国と日本で展開中のDoobのショップでは、6ヶ月で約一万人の人々が撮影を行った。利用者はまず、小さな八角形の部屋に入る。そこでは50台から60台のキャノンEOSが全方位から撮影を行う。各カメラの画像はDoopの処理ソフトに送られ、フォトグラメトリという技術で縫い合わされ、三次元ファイルとして3Dプリンタに転送される。

Doobは4年前にドイツのデュッセルドルフで誕生した。元SAPのエンジニアで、複数の画像から3Dモデルを生成するアルゴリズムを開発したVladimir Puhalacらが創業した。ハリウッドのCG部隊は何年もの間、高精度なフォトグラメトリを行ってきたが、何十万ドルもの資金が必要だった。Doobのチームはわずかなコストで同じことを実現した。

彼らは2013年に資金調達を行い、デュッセルドルフに店舗を開いた。欧州ではベルリンとパリに店舗を持つが、そこでは医療向けのビジネスに集中している。それとは別に、米国の店舗ではコンシューマー向けの事業に注力している。

アメリカで初となるDoobの店舗は昨年10月にマンハッタンのユニクロ内にオープンした期間限定店だった。そこで十分な需要があることを証明し、ソーホーに常設店を開いた。
彼らは今年、サンフランシスコやロサンゼルス、日本でも店舗を開いた。近日にはサンノゼのバレーフェアモールにも出店する。

競合にはドイツのTwinKindやテキサス州ダラスのCaptured Dimensionsがあるが、2社の規模はDoobよりもかなり小さく、複数の店舗を持つには至っていない。

Doobは最近メジャーリーグ・ベースボール(MLB)とも契約を行った。
「そのうちスキャンした有名選手とファンを並べて印刷することもできるだろう」とアンダーソンは述べている。さらに、ユニバーサルスタジオとのライセンス契約により、遊園地への訪問者が自身を複製してアニメ映画の一部になったり、セサミストリートのキャラクターと共演したりもできるという。あなたとビッグバードもこれでずっと一緒なのだ。

編集=上田裕資

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