経営・戦略

2025.03.30 09:15

2025年度の正社員採用予定、コロナ禍以来の低水準に

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中小企業が人材を増やしたくても増やせない理由は、寄せられた意見に明確に表れた。ひとつは募集しても人が集まらないという問題。

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「募集しても応募がない。大企業は資金力があるから賃上げし、採用も順調とみられるが、零細企業は売り上げが減少する現状で同様のことはできない」(専門商品小売・中小企業)

「賃金が低い零細企業に新卒希望がある訳がない。人手不足のなか、余力のある大企業が人材獲得競争を勝ち抜いているのが現状」(機械製造、小規模企業)

もうひとつが賃金が払えないので募集すらできないという問題だ。

「人手が不足しているため採用したいが、人件費の高騰分を売り上げで賄えないので、当面採用の見込みはない」(飲食料品・飼料製造、中小企業)


「賃上げの流れが加速するなか、売り上げが思うように上がらないため、なかなか賃上げができず、新しい人材を入れたくても入れられない状況」(機械製造、小規模企業)


「人が欲しいが、雇えるほどの資金余力はない。週2~3日のパートさんを雇いたいと思うが、採用体制を整える余裕もない」(その他サービス、小規模企業)

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材料費の高騰を価格転嫁できず、賃上げに対応できないために人手不足が続けば事業を縮小せざるを得ず売り上げは落ちる。そんな状況が続けば中小企業の事業継続に厳しい判断が迫られると帝国データバンクは話す。今は好調な大企業も、足元を支える中小企業がバタバタと倒れていけば共倒れは目に見えている。そうなれば日本経済は総崩れだ。

解決のカギは「コスト上昇分の価格転嫁とシニアや外国人などの多様な人材の採用の促進」であり、それには、「中小企業に対する賃上げ関連の助成や価格転嫁促進制度、省力化や省人化投資への支援策のさらなる強化、外国人の雇用に関する規制緩和」といった幅広い国のサポートだと帝国データバンクは指摘している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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