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政治

2025.03.22 10:00

世界のビリオネアが選ぶ「史上最高の米国大統領」は?

12人のビリオネアが最高の大統領に選んでいたエイブラハム・リンカーン(Ed Vebell/Getty Images)

12人のビリオネアが最高の大統領に選んでいたエイブラハム・リンカーン(Ed Vebell/Getty Images)

世界のビリオネアは、ドナルド・トランプの選挙戦に何億ドルもの献金を行い、彼が勝利した際には、SNSを通じて祝辞を送った。彼らはまた、自らが率いる企業を通じてトランプの就任式に寄付を行い、場合によっては、トランプの第2期政権からの恩恵を期待して企業の方針を変更した。

しかし、彼らは実際には、トランプに対してどのような考えを持っているのだろう。フォーブスは今年、世界のビリオネアを対象に、「米国史上最高の大統領は誰だと思うか?」というアンケート調査を実施した。 45人を対象としたこの調査には、35人が回答を寄せたが、その中で、トランプを「史上最高の大統領」としたのは、匿名の1人だけで、他の2人はトランプについて肯定的なコメントを書いたものの、トランプのことを最高の大統領とは呼ばなかった。

不動産分野のビリオネアで83億ドル(約1兆2400億円)の資産を持つイゴール・オレニコフは、トランプについて「まだ任期を終えていない彼のことを、『史上最高』とは言えない」と回答し、他の大統領の名前も挙げなかった。また、別の匿名の富豪も同様に、「トランプは、その候補かもしれないが、時期尚早だ」と回答した。

一方、ビリオネアたちの大半は、過去の大統領に投票し、そのうちの10人が「富める者が富めば、貧しい者も自然に豊かになる」というトリクルダウン理論に基づく富裕層への減税を行ったことで知られるロナルド・レーガンを選んでいた。

ロナルド・レーガン(Photo by Michael Evans/The White House/Getty Images)
ロナルド・レーガン(Michael Evans/The White House/Getty Images)

レーガンを、史上最高の大統領に選んだのは、フロリダ州の不動産開発業者、デイビッド・ホフマン(保有資産20億ドル)や、2022年に国際宇宙ステーション(ISS)に滞在したことで知られる投資家のラリー・コナー(同21億ドル)、元ミサイル技術者でITアウトソーシング業界の富豪であるラジ・サルダナ(同20億ドル)だった。

「レーガンは、新たな保守主義の時代をもたらした人物で、優れたコミュニケーターであり、両党から好かれていた」と、かつてエグゼクティブサーチ業で財を成し、現在は複数の企業を所有するホフマンはコメントした。

さらに、12人のビリオネアがエイブラハム・リンカーンを最高の大統領に選んでいた(リンカーンは、フォーブスのこのランキングでトップだった)。インド人富豪のアヌラン・ジャイン(同36億5000万ドル)は、リンカーンを「南北戦争中のリーダーシップと奴隷制廃止の功績」を理由に称賛した。リンカーンを選んだ他の富豪には、自動車販売業のビリオネアであるノーマン・ブラマン(同34億ドル)や、金融業界の大物であるスティーブン・スミス(同58億ドル)、通信業界のロブ・ヘイル(同58億ドル)が含まれる。

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編集=上田裕資

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