2025.03.22 13:00

「座るだけ」でも罰金!? 欧州の観光地で注意すべき6つのルール

休暇で欧州を訪れる観光客が、存分に楽しみながら、その場所や地元の人々、他の訪問者に対する敬意を失わないようにするために有用な6つのルールとガイドラインを、旅行会社の専門家が紹介(Shutterstock.com)

イタリアでは「座った」だけで500ユーロの罰金が科せられることも

ある史跡では足を休めることも禁じられている場合がある。ローマのスペイン階段のような観光名所では、旅行客は座っただけで500ユーロ(約8万円)の罰金が科せられる可能性がある。警察官がこの場所を定期的に巡回し、笛を吹いて取り締まりを行っている。この規則は長年の摩耗で傷んだ古代の階段を保護するために役立っている。

同様にヴェネツィアでも観光客は腰を下ろしただけで500ユーロの罰金を科せられることがある。現地で一休みしたくなったら、橋の階段に座り込んだりせず、バーやカフェを探そう。

「泳いだり水浴びする」と一生出禁になることも

ローマで最も有名な観光名所の一つであるトレビの泉に入って水泳や水浴びをすることが禁じられているのは当然だろう。これに違反した者には450ユーロから500ユーロ(約7万3000〜8万円)の罰金が科せられる。場合によっては、一時的あるいは生涯にわたりこの区域への立入禁止が言い渡されることもある。

ヴェネツィアの運河で泳ぐことも、安全性と汚染の懸念から厳しく禁じられている。思い切って飛び込んだ人には罰金が科せられる。

トレビの泉はもちろん遊泳禁止(Atmosphere1 / Shutterstock.com)
トレビの泉はもちろん遊泳禁止(Atmosphere1 / Shutterstock.com)

パリで写真を撮るなら「撮影場所は賢明に選ぶ」こと

インスタグラムに載せる写真のために最高の撮影スポットを見つけることは、人気の高い娯楽になっている。実際、再生回数が80万回を超えたあるTikTokの投稿では、夜間にライトアップされたエッフェル塔の前で写真を撮るために、なりふり構わず、車が行き交っている道路の真ん中に並ぶ人々の様子が紹介されている。コメントの中には、「明らかに写真撮影の場所だ」と言って、クラクションを鳴らす車のドライバーを叱責する書き込みさえあった。

しかしながら、道路の真ん中に立ってエッフェル塔を背景に写真を撮影するという行為は、危険であるだけでなく地元の人々の迷惑にもなる。交通の流れを邪魔し、歩行者と運転者の双方を危険に陥れる状況を生み出しかねない。地元住民がこのような行為を自分たちの日常生活に対する侵入や妨害であると見なすことも考えられる。

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翻訳=日下部博一

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