健康

2025.03.23 14:00

逆に睡眠の質が下がる? 「ベッドで腐る」休息トレンドに専門家が警鐘を鳴らす理由

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2. 体内時計のリズムが崩れる:ウーはこのメカニズムを、次のように説明する。「いつまでもダラダラとベッドにいると、1日24時間ごとの周期で繰り返される生物学的リズム、すなわち『概日リズム』が崩れ、睡眠欲(自然に生じる眠りへの欲求)が高まる時間が遅くなってしまう。これが、夜に寝つきにくくなるという問題につながるおそれがある」

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3. 疲労が回復せず、かえって増幅する:「ベッド・ロッティング」については、疲労回復に役立つという誤った認識がある。ウーはこう指摘する。「疲労というのは、休息の不足よりも、むしろ運動不足によって生じることが多い。体を動かして光を浴び、きちんと体を起こした姿勢をとることが、適正な活力レベルを保つことに役立つ」

4. 脳がいつまでも休まらない:複数の専門家は、「ベッド・ロッティング」などでベッドで過ごす時間が長くなりすぎると、体がもう休みたいという状態になった後にも、脳が覚醒した状態が続いてしまうおそれがあると説明する。これについてはウーも同意見で、さらにこう補足した。「テレビを見たり仕事をしたりするなど、ベッドで睡眠以外の活動に従事する時間が長くなればなるほど、脳はベッドを『休息』ではなく『起きて何かをする場所』と捉えるようになる」

健康的な睡眠習慣を身につける4つの方法

十分に睡眠がとれていないと、さまざまなトラブルが生じるおそれがある。複数の研究で、睡眠不足が脳のストレスや思考の鈍麻、決断力の低下などを招くことが明らかになっている。

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さらに睡眠時間が細切れになると、人づき合いでのストレスを感じやすくなる傾向があるほか、慢性的な睡眠不足は心臓発作や脳卒中のリスクを増大させる上、心臓病による死亡リスクを2倍以上に引き上げる。

さらに睡眠不足は、うつ症状や免疫系機能の低下、体重の増加、高血圧、2型糖尿病との関連も指摘されている。また、オフィスのデスクでウトウトしたり、イライラしたりすることが増える可能性が高い。

ウーは、良い睡眠をたっぷりとるために睡眠前のルーティンをどう変えるべきか、次のように対策をアドバイスしてくれた。

1. 朝に体を動かすことを優先させる:朝起きたら体を動かして、自然光を浴びることをウーは勧めている。これによって体内時計のリズムが整い、活力レベルがアップするという。

2. ベッドを使うのは、眠るときだけにする:ウーはさらに、仕事やテレビを見るといった起きているときにする活動をベッドでするのは、避けるようにとアドバイスする。この点に気をつけることで、ベッドと眠りとの関連性を強化できるという。

3. 起床時刻を一定に保つ:ウーによれば、「毎日同じ時刻に起きることで、適切な睡眠欲が促されるようになり、夜にもっとぐっすり眠れるようになる」とのことだ。

4. 自然光を浴びる習慣をつける:1日の早い時間に自然光を浴びるよう、ウーはアドバイスする。この行動は、体に「起きなさい」と伝えるシグナルを送り、健康的な概日リズムをさらに強化し、夜になるとリラックスしやすくなるという。

こんな点にもご注意を

「ベッド・ロッティング」に陥るのを避ける方法としては他にも、毎日同じ時刻にベッドに入り、朝目覚める時間も同じにすることで、体のリズムを保ち、眠りにつきやすくする、というやり方もある。

また、寝床で羊を数える前に、寝室を居心地が良く眠りにつきやすい環境にするよう心がけよう。換気をよくするとともに、光を完全にシャットアウトして部屋を真っ暗にすると、よく眠れるはずだ。

さらに1日の早い時間帯か、眠りにつく3~4時間前に運動をすると、寝つきが良くなり、中途覚醒を防いで朝までぐっすり眠れるはずだ。ただし、エクササイズをしてから寝るまでのあいだが短いと、「これから1日が始まる」と体が勘違いして、かえって活力が増し、目が冴えてしまうおそれもあるので、気をつけよう。

forbes.com 原文



翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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