並行して、北朝鮮軍の少なくとも第2陣とみられる部隊がクルスク州で攻撃を行い、現地のウクライナ軍をさらに圧迫した。そうして先週、ウクライナ軍部隊は貴重な重装備の一部を残してクルスク州からの撤収に追い込まれた。
現地部隊が撤収を進める間、ウクライナ軍のドローン部隊や砲兵部隊はクルスク州のロシア軍部隊や北朝鮮部隊を攻撃し続けている。
大きな損害を出しながらも続く北朝鮮の支援
ロシア・北朝鮮連合軍はクルスクの戦いに勝利したが、それはあまりに犠牲の大きいものだった。ウクライナ軍を排除するために車両数百両を失ったほか、人員も数万人失った可能性がある。ウクライナ軍の損失はそれに比べれば軽いものの、けっして軽微ではない。
北朝鮮は大量の兵員や兵器を保有しており、M1989もさらに数百両あるかもしれない。ロシアの戦争努力に対する北朝鮮の支援は、人的・物的に大きな損害を出しているにもかかわらず、衰えているように見えない。
同じことは、ウクライナの戦争努力に対する米国の支援については言えない。ロシア寄りの姿勢を強めるドナルド・トランプ米政権はウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、ロシアに有利な停戦条件に同意するよう圧力をかけている。この停戦条件は、ロシアによるウクライナの領土のかなりの割合の占領を事実上、認めるものだ。
圧力作戦の一環で、トランプは先月末、ウクライナへの援助とウクライナとの情報共有を一時停止した。この停止によって、ウクライナ軍のHIMARSへのロケット弾補給が脅かされただけでなく、M1989のような隠された高価値目標に関する衛星監視データの提供も脅かされた。