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欧州

2025.03.21 09:00

ウクライナ軍、北朝鮮製M1989自走砲3両をHIMARSで一挙に破壊か クルスク州

高機動ロケット砲システム(HIMARS)。2022年9月、ラトビアのリガで(Karlis Dambrans / Shutterstock.com)

高機動ロケット砲システム(HIMARS)。2022年9月、ラトビアのリガで(Karlis Dambrans / Shutterstock.com)

ウクライナ軍は第14独立無人航空機システム連隊などによる連携した一度の攻撃で、北朝鮮製M1989コクサン(谷山)自走砲3両に損害を与えた可能性がある。

第14無人航空機システム連隊のドローン(無人機)は18日かその少し前、ロシア西部クルスク州内とされる森林地帯に、この装軌式170mm自走砲、ウクライナ軍のある部隊が皮肉交じりに呼んでいるところでは「ブンダーバフェ(奇跡の兵器)」(編集注:もともとは第二次世界大戦中、ナチ・ドイツが開発中の新兵器について形勢を一変させる画期的兵器だと宣伝する目的で用いた言葉)のひとつが3両、並んで隠れているところを発見した。

ドローンチームはその座標を、近くにいる友軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS)運用部隊に伝えた。米国の在庫からウクライナに40基ほど供与されたHIMARSの一基は、装輪車両からM30ロケット弾少なくとも1発を発射し、上空で炸裂したこのクラスター弾から擲弾サイズの子弾数百個が3両のM1989とその乗員に降り注いだ(編集注:第14無人航空機システム連隊の報告によると、M31ロケット弾を指すとみられる「HE破片効果弾頭」型も使用された)。

この攻撃による損害の程度を評価するのは難しい。ロシア軍の大砲やその他の重装備の甚大な損失を補う一助として、北朝鮮がロシアに送ったM1989のかなりの割合が損傷したか撃破されたのかもしれない。

北朝鮮はこれまでに、ロシアに車両を数百両供与したもようだ。それには、45kgほどの砲弾を40km先まで撃ち込めるとされるM1989のほか、対戦車ミサイル車両、自走式多連装ロケット砲、防空車両が含まれる。ウクライナ軍は今回の攻撃に先立ち、M1989少なくとも1両プルセ(火の鳥)-4対戦車ミサイル車両と呼ばれている車両の撃破を報告していた。また、北朝鮮製防空車両の一両がロシア軍のドローン操縦士によって誤爆されている。

クルスク州では最近まで、ウクライナ軍のかなりの規模の部隊が650平方kmほどの突出部を保持していた。しかし少し前から、ロシア軍のルビコン先進無人技術センターの精鋭ドローン部隊が、突出部の中心地だったスジャ町を支える主要補給線に対する攻撃を激化させ、大打撃を与えていた

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翻訳・編集=江戸伸禎

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