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経営・戦略

2025.03.20 12:00

テスラ株はもはやイーロン・マスクの「最大の資産」ではなくなった

イーロン・マスク(Samuel Corum/Getty Images)

さらに、1月29日にテスラは、2024年の売上高が前年比1%増の977億ドル(約14兆6000億円)と低調な成長にとどまり、純利益が2年連続で減少し、84億ドル(約1兆2600億円)だったと発表した。さらに、2025年初頭から2カ月間における、ドイツ、中国、オーストラリアの車両販売台数が急落したとの報道も相次いだ。一方、米国内のテスラ販売店では、マスクとテスラに対する抗議デモが相次いで発生した。

こうした状況を受けてテスラの株価が急落する一方で、政府や民間企業向けに衛星や貨物、宇宙飛行士を打ち上げるスペースXの2024年の売上高は、前年比51%増の131億ドル(約1兆9600億円)に達したと推定されている。また、スペースXのスターリンク衛星インターネット事業の売上は82億ドル(約1兆2300億円)と、ほぼ2倍に成長したと見られている。

資産の80%以上がテスラとスペースX

マスクの現在の保有資産3290億ドル(約49兆2000億円)のうち、80%以上をスペースXとテスラの持ち株が占めているが、xAIやX(旧ツイッター)、トンネル掘削会社のBoring Company(ボーリングカンパニー)、脳インプラント企業のNeuralink(ニューラリンク)といった他の企業の持ち株の価値も、合計で約450億ドル(約6兆7000億円)に達している。

マスク自身も、DOGEの運営と6つの企業を率いることの「非常な困難さ」を認めているが、それでも彼は、テスラを見放したわけではないないようだ。マスクは、3月11日のXの投稿で「テスラは、長期的に見れば問題がない」と述べていた。

実際、テスラの株価は、ここ最近の低迷にもかかわらず、過去1年では46%上昇しており、マスクは依然として世界一の富豪の座を守っている。

forbes.com 原文



編集=上田裕資

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