スターターレベルの時計2本
・ロレックス オイスター・パーペチュアル
軽く使用されただけのロレックスのオイスター・パーペチュアルは、もはや一種の通貨に等しい存在だ。爆発的な値上がりは見込みにくいかもしれないが、しばらく保有していれば着実に価値が上昇する。ちょうどその素材であるステンレスの価格がゆるやかに伸びるのと似たイメージである。実際、新品の入手難が多少緩和されており、新品で購入するのがかえって一番安い場合もある。リストに名前を登録して、あとは待つのが賢い選択だ。
・ブライトリング トップタイム(1970~80年代)
1970~80年代のブライトリングのトップタイムが良好な状態であれば、ロレックスの名高いデイトナに見劣りしない。にもかかわらず、少なくとも現時点では本来の価値を下回る価格帯にとどまっている。コレクター市場が再び盛り上がれば、こうしたモデルも波に乗って値上がりする可能性が高い。
ラグジュアリーな時計2本
・ダニエル・ロート(1980年代後期~90年代初期)
LVMHによる近年のダニエル・ロートの「再復活劇」は、ブランドの初期モデルにあらためてスポットライトを当てている。現行のダニエル・ロートの希望小売価格と比べると、初期の作品は驚くほど低評価のままだ。ただし、最近は価格上昇の兆しが出ており、ここで参入する余地が広がっているといえる。初期段階を逃さないことが肝心だ。
・ブレゲ トラディション
かつて時計業界の大きなイノベーションを生んだブレゲは、スウォッチグループに入ってから「やや埋もれている」と見られることが多い。その証拠に高額モデルの中古価格が大幅に落ち込んでいる。しかし、市場のトレンドが変化し、ふたたび「時計界の巨匠」に注目が集まり始めている。4万ドル(約597万円)のトラディションが、今では2万ドル(約299万円)を大きく下回る価格で購入できるケースがあり、そこからさらに大幅に下がるリスクは低いとみられる。