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2025.03.24 09:15

AI利用でECサイト流入が「半年で1200%増」、激変する消費者行動 アドビ

Shutterstock.com

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米アドビが3月17日に発表したレポートによると、生成AIを活用した米国のEコマースサイトへの2月のトラフィックは、半年前から1200%増加した。人工知能(AI)を介したトラフィックは9月以降、2カ月ごとに倍増しているという。

Adobe Analyticsのデータは、昨年11月の感謝祭から年末にかけてのホリデーシーズンの消費者行動に関するアドビの発表を裏づけている。昨年のホリデーシーズン中のAI搭載チャットボットを介したトラフィックは前年同期から1300%増加し、サイバーマンデーにはチャットボット経由のトラフィックが前年比でなんと1950%増加した。

消費者行動が激変

依然として有料検索やEメールなどのチャネルが生成AIより多くのトラフィックを生み出しているものの、この1年間の生成AI経由のトラフィックの成長率は消費者行動の著しい変化を示していると、レポートにはある。

小売業者は、このデータに注目している。米ニューヨークで1月に開催された全米小売業協会(NRF)主催の小売りカンファレンスではAIが大きな話題となり、小売業の経営幹部らは収益増とコスト削減のためにAIを活用していると報告した。

カンファレンス前に、米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が小売業界の幹部らを対象に実施した調査では、97%がAI関連の支出を増やす予定で、89%がAIを積極的に利用しているか、AIプロジェクトの試験運用を行っていることが明らかになった。

アドビの最新データでは、生成AI経由のトラフィックが顧客エンゲージメントを高めていることも示されている。

AIでエンゲージメント向上

有料検索やアフィリエイト、Eメール、オーガニック検索、SNSといったAI以外のトラフィックソースと比較すると、生成AI経由のトラフィックではユーザーがサイトを利用する時間が長く、エンゲージメントが8%高い。AI経由でサイトを訪問したユーザーは、1回の訪問で閲覧するページ数が12%多く、直帰率(最初の1ページだけ閲覧してサイトを離れる訪問者の割合)は23%低かった。

これらのデータは、消費者による1兆件を超える米小売サイトへの訪問を分析したものだ。アドビはまた消費者調査も実施し、商品を検討・購入する際に消費者が生成AIをますます活用するようになっていることがわかった。

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翻訳=溝口慈子

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