洋楽を通して学ぶ英語に愛着が深まる
記者説明会の日には原宿外苑中学校3年B組の生徒たちが参加するユーエム・イングリッシュ・ラボのモデル授業が公開された。
この日に扱われた楽曲はレディー・ガガの『Born This Way』。この楽曲の教材化に携わった、合同会社いい教材製作所の吉川佳祐氏が教壇に立ち、生徒たちと一緒にディスカッションを交わしながら英語を学んだ。
教材としてのユーエム・イングリッシュ・ラボは歌詞と楽曲のほか、いくつかの付随する情報によってシンプルに構成されている。教材を「たたき台」として、カルチャーやトレンドの話題、アーティストや洋楽に関連する知識を盛り込んで授業の熱量を高めるセンスが教師にも問われそうだ。もっとも、ふだんはBGMとして勢いで聴き流してしまう洋楽の歌詞を読み解き、アーティストが歌詞に込めたメッセージに思いを馳せながら聴くと、英語や洋楽への愛着は確実に深まりそうだ。
50年間で国内での売上げ40%から10%以下に。進む「洋楽離れ」を食い止めたい
ユニバーサル ミュージック洋楽MD代行の佐藤宙氏は、ユーエム・イングリッシュ・ラボが開発された背景には国内音楽市場における「洋楽離れ」の加速に対する同社の危機意識もあったと振り返る。
同社が独自に行った調査の結果によると、コロナ禍以降から日本の音楽ファンの洋楽に寄せる関心が顕著に薄らいでいるという。コロナ禍だけでなく、為替相場が円安方向に進み、ヨーロッパの情勢が不安定になったことも日本人全体の国内志向を加速させたと筆者は思う。
いずれにせよ、ユニバーサル ミュージックは「洋楽に強いレコード会社」として名を馳せてきただけに、特に若年層の間に広がる洋楽離れに対する危機意識を強く抱いているのだ。CEOの藤倉氏も「50年前は国内音楽コンテンツ市場の売上げの40%を洋楽が占めていた。現在は10%以下に落ち込んでいる。この日本の音楽業界における危機的状況を乗り越えるために、いま業界各社が試行錯誤している」と語る。


