補助金に頼らないビジネスモデル
これに対し、Graphitic Energyは、抽出した水素の一部を動力源として利用することで必要な電力量を削減している。一方、同社が炭素から生成するグラファイトは、リチウムイオン電池などには品質が不十分かもしれないが、工業用の用途で需要がある。また、水素は、燃料電池式の大型トラックなどの燃料としても可能性を秘めている。現在、米国では年間1000万トンの水素が生産されているが、その大半は石油精製とアンモニア製造用となっている。
Graphitic Energyは、バイデン政権が創設した連邦水素ハブ・ネットワークの一環として、エネルギー省から5300万ドル(約79億円)の助成金を受け取る予定だが、これが実現するかどうかは分からないとジョーンズは述べている。しかし、彼によるとGraphitic Energyは、貴重なグラファイトを他社に供給することからも収益を上げており、この助成金が得られなかったとしても大きな問題ではないという。
カリフォルニア州ゴレタに本拠を置く同社は、パイロット施設から得られた知見に基づき、新たに建設するプラントで年間1万トンの水素を生産する計画だ。ジョーンズによると、その建設費は約1億ドル(約149億円)になる見込みという。


