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Switch 2の「値上げ」はほぼ間違いなし 6万円超えも?

agustin.photo / Shutterstock.com

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任天堂はこれまで、ゲーム機の価格を競合よりも安く抑えることにずっと成功してきた。特に、携帯と据え置き型のハイブリッドでありながら価格を300ドル(日本では税抜き2万9980円)に設定したNintendo Switchは、ゲーム機史上3番目に売れた大ヒット製品となった。(販売台数はまもなくニンテンドーDSを抜いて史上2位になる見通しだ)

しかし後継機のSwitch 2は、インフレや関税、材料費の高騰などの要因により、価格が再び300ドルとなる可能性は低い。ブルームバーグが出した新たな記事によると、少なくともアナリストの多くはそうみている。

Switch 2の価格は、400~450ドル(約6万~6万7000円)、さらには500ドル(約7万4000円)とも予想されている。トランプ政権の関税をめぐる状況は流動的だが、単にインフレだけを考慮しても、Switchが発売された2017年の300ドルは、現在では394ドルに相当する。ゲーム業界はインフレの影響を受けないこともあるが(ゲームソフトの価格は長年にわたり60ドルを維持し、つい最近70ドルになった)、他にも考慮すべき問題がある。例えば、東洋証券のアナリスト、安田秀樹氏は、Switchに使われているチップの原価は80ドルだが、Switch 2の新チップは130~150ドルになるかもしれないと推定。ゲーム機全体の価格が499ドルに設定されても「驚かない」と語っている。

しかしどの予測も、Switch 2はいずれにせよ飛ぶように売れるだろうから、価格は問題ではないとの見方でほぼ一致している。多くの観測筋は、初年の売り上げは2000万ドル(約30億円)に達すると予測。1億5400万台を売り上げたSwitchの直接の後継機(任天堂はこれまで新世代ゲーム機に「ゲームキューブ2」や「Wii 2」などといった名称は採用してこなかった)であることを考えると、それも十分あり得るだろう。

ただ、売れ行きに影響するかもしれない問題もいくつかある。1つ目は、Switch 2が発売される頃の世界経済の状態が不透明であることだ。現在の情勢では好調とは言えず、これが400~500ドルのゲーム機という「高級品」の需要に影響を与えるかもしれない。

2つ目は、単にアップグレードの必要性を感じない人が一定数いるかもしれないこと。特に、Switch 2の大きな売りが下位互換性なのであれば、しばらくの間は遊べるソフトが前世代のものばかりという状態になるだろう。しかし、マリオカート新作など、非常に注目度の高いSwitch 2専用ソフトがいくつかリリースされれば、買い替え需要を喚起できるだろう。ただやはり、最も可能性が高いシナリオは、発売当初から爆発的な売れ行きを記録することだ。

個人的には、価格設定における任天堂の慣例と増大するコストを考えると、最も理にかなった価格は400ドルであると思える。ゲーム業界ではハードウエアを赤字で売るという戦略がこれまでにもとられてきたが、Switch 2を例えばXbox Series Xのように大幅な赤字を出す価格で発売するというのは、非常に考えにくい(一方で、マイクロソフトはそろそろXboxを値下げすべきだろう)。任天堂は4月2日にSwitch 2の詳細を発表する予定だが、価格がいつ公表されるかはわからない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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