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欧州

2025.03.15 09:00

ロシア軍、クルスク退却のウクライナ軍から西側製兵器を次々に鹵獲 M1やM2

米国製M1エイブラムス戦車(M2M_PL / Shutterstock.com)

重量約4.2t、牽引式の155mm榴弾砲であるM777は、無誘導弾を最大30km先まで撃ち込むことが可能だ。この射程は旧ソ連製の自走式2S3アカーツィヤ152mm榴弾砲よりも数km長い。ウクライナ軍はM777を米国、オーストラリア、カナダから合計でおよそ200門受け取り、1300km近くにわたる戦線の各地で使用してきた。

広範に使用されているM777はロシア軍の対砲兵射撃にも広くさらされ、その重要性から優先的な攻撃目標にもなっている。

クルスク州での消耗戦をはじめとする3年1カ月近くにおよぶ激戦で、ウクライナ軍はM777を少なくとも55門撃破された。クルスク州の奪還を進めるロシア軍がこのほど鹵獲した一門は、あまり傷んでいない状態でロシア側の手に渡った初のM777だったのかもしれない。

ウクライナ軍は3月10日時点で、クルスク州で車両や大砲などの重装備を500点強失っている。ロシア軍の損失数は600点ほどとなっている。

数字だけ見ればウクライナ側のほうがやや分がいいように思えるかもしれないが、ロシア軍はウクライナ軍に比べれば失える装備の数にはるかに余裕がある。ウクライナ軍は自軍とロシア軍の損失比率を1対3程度に抑えようと努めているものの、クルスク州での戦いでは明らかにそうできず、同州の支配地の保持にも最終的に失敗しつつある。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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