求人情報サイトのIndeed(インディード)は、自動化されるリスクにさらされている職種の最新リストを、このほど発表した。同社は自動化される職種を「人間が介入することなく、機械やソフトウェアプログラムが実行できるタスク」と定義している。これらは通常、高い精度が求められるルーチンワークや反復作業だ。
電話をかけるといった単純な作業、あるいはデータ分析やトランザクション処理といった複雑なプロセスが含まれる場合もある。産業界では、自動化された業務は人間にとって望ましくないものであることが多い。
Indeedが発表したリストには以下の職種が含まれている。
1. 製造業(機械操作、検査、梱包、試験など)
2. 小売業および商業(カスタマーサービス、在庫管理、不正分析)
3. 輸送および物流関連(ウェイモがすでに実用化しているような、自動運転車に取って代わられつつある人間の運転手)
4. 基本的なデータ入力、分析、可視化の職務
5. 財務分析および予測の職務
6. 旅行代理店および旅程提供業者
7. 翻訳者
8. 税務申告および初歩的な簿記・会計の職務
Indeedのリストにはないが、自動化されるリスクがある、または需要が減少する恐れがあるその他の職種には以下のようなものがある。
1. 校正者
2. パラリーガル(法律事務職員)
3. グラフィックデザイナー
2025年にAIに奪われない職業
では、将来安泰のキャリアを築くために、自動化の脅威にさらされない職業にはどのようなものがあるだろうか。
AI関連の職業(AIの設計)
もちろん、自動化の影響を受けない職業として真っ先に挙げられるのは、AI関連の職業、つまりAIが本来果たすべき役割を実行できるようにする職業だ。これには以下の職種が含まれる。
1. 機械学習エンジニア
2. ソフトウェア開発者
3. データサイエンティスト
4. サイバーセキュリティエンジニア
5. AIエージェントマネージャー
AIを活用する職業(AIとの協働)
次にAIの影響を受けない職種は、AIと協働するものだ。AIを遠ざけたり、あるいはAIに対抗したりするものではない。AIが存在しないかのように、あるいはAIを脅威として扱ったりするものでもない。
これらの職種は、高度な専門知識や人間味を必要とする、あるいは実際に人間と対面でのやり取りを特に必要とする職種だ。また、創造性を必要とし、人間の意思決定や洞察力を要する傾向にある。このカテゴリーに該当する職種が数多くあると知れば、安心する人もいるだろう。教育やヘルスケア、ビジネスなどさまざまな分野にわたり、以下にいくつか例を挙げる。
1. 国家資格をもつ正看護師
2. 振付師
3. 救急隊員
4. メンタルヘルス専門家およびカウンセラー
5. 教師(幼稚園から高等教育機関までの教師、講師、教授)
6. 土木技師
7. 外科医
8. プロジェクトマネージャー
9. 業務ディレクターおよびマネージャー
10. ミュージシャン
11. ジャーナリスト
ここで明確にしておきたいのは、上記の職種がAIの影響をまったく受けないというわけではないことだ。むしろ、これらの職種に就く人は業務に適応し、スキルと知識をアップデートすること、さらに業務の複雑な部分に集中できるようAI搭載ツールと知能を活用する方法を見つけていく必要性がある。
さらに興味深いことに2030年までに職種のうち85%が、まだ私たちが耳にしたことすらないものになっているだろうとWEFは予測している。職種が創出される(今まさに創出されつつある)ため、AI搭載ツールなどを活用しながら自分のスキルや経験を生かす機会はたくさんあるだろう。