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健康

2025.03.16 11:00

「タスクに圧倒されない」習慣、書き出すこと思考の棚卸しをするブレインダンプ

Nor Sham Soyod / Shutterstock

創造性を要求されるプロジェクトに取り組んでいて、行き詰まりを感じた場合も、「ブレインダンプ」は壁を破るのに大いに役立つはずだ。そのときは洗練されていないと思ったり、関連性が薄いように見えたりしたアイデアでも、すべてを書きとめることで、新しいインスピレーションやつながりが見つかるかもしれない。

ブレインダンプを実行する5ステップ

1. 好みのツールを選ぶ:まずは紙にペンで書くか、デジタルツールを使うかを決めよう。どちらの方法にも、それぞれ利点がある。手で文字を書くことにはセラピー効果があるので、感情を吐き出すことには向いている。内容の理解を深め、感情を健全に保つ効果があることが、研究でも判明している。

一方のデジタルツールは、編集やカテゴリー分け、ワークフローへの組み込みが手軽にできるメリットがある。自分にとって一番自然で効果的に感じられるメソッドを選ぶといいだろう。

2. 自由に思いを綴る:タスクや心配事、アイデア、さらにとりとめのない思いまで、頭に浮かぶことを何でも書きとめよう。このときに文法や構成、優先順位などを気にする必要はない。

3. 書き方のスタイルを選ぶ:今抱えている悩み事や考え事の種類によって、文章で綴るスタイルと項目を列記するスタイル、どちらを選んでも構わない。例えばある特定の事柄に悩んでいて、対処の必要があるときには、文章の形で書くことが内省を促し、明確な視座を得ることに役立つかもしれない。

一方、翌日までに完了が必要な複数のタスクを抱え、気がかりな場合、タスクをToDoリストの形で列挙する方が、より効率的にすべきことを管理できるだろう。

4. 見直して整理する:頭のなかにあることをすべて書き出したら、リストを見直そう。実行可能なタスクを特定し、類似のアイデアをまとめ、優先すべき事柄に印をつける作業だ。このステップを経ることで「ブレインダンプ」は、実用性を備えたツールに変わる。書き出す作業を真夜中に実行した場合、このステップは朝に目が覚めてから行っても構わない。

5. ブレインダンプを習慣にする:最後に「ブレインダンプ」をルーティンに組み込もう。実行するタイミングは、1日の始まりや終わり、あるいはタスクに圧倒されていると感じたときなど、好きに決めていい。習慣を確立すると、反復作業を通じて神経回路が強化される。「神経可塑性(neuroplasticity)」と呼ばれるこの性質によって、自らを顧みたり、感情をうまく整理したりすることが、徐々に容易になるはずだ。

ステップ1で選んだ好みのツールを手元に置いて、すぐに書き出せるようにしておこう。筆者の場合は、ベッドサイドのテーブルにいつもペンと紙を置いている。これには、簡単にスマートフォンを手に取れないようにする効果もある。

「ブレインダンプ」はストレス管理や考えすぎの防止、生産性の向上につながる、シンプルだが人生を変える力をもつメソッドだ。加えてこれを習慣化すれば、思考を書き出すことを思い浮かべるだけで、ドーパミンが分泌されてモチベーションが高まり、達成感を得られる。

完璧さや、絶え間なく頭を働かせることを求められる現代。「ブレインダンプ」の習慣はいったん歩みを止め、内省し、雑然とした思考を整理することの重要性を改めて教えてくれる。仕事で忙しい1日を送っているときや、簡単には解決しない人生の問題と格闘しているときには、「ブレインダンプ」をやってみよう。頭脳を明晰にし集中力を取り戻す、頼れる戦略になるはずだ。

forbes.com 原文

翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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