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経営・戦略

2025.03.17 10:45

マネーフォワード・辻庸介が語る M&Aで「いい会社」を招く方法

辻庸介/マネーフォワード社長

Getty Images
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「国内企業のM&AやPMIについては意識的に雑誌記事を読んだりしていますが、海外事例も調べています。例えば、海外の同じSaaS企業であるリップリングやセールスフォースがどんな会社を買っているのかは気になります。見ていると競合を全部買いにいっているんですけどね(笑)。おもしろいのは、僕らは3つに絞った戦略でやっていますが、アメリカではダイナミックに成長分野のポートフォリオ自体を買いに行く場合があります。

僕らもグループ経営になり、事業会社が増えているのでIPOを目指す会社を出すなど、グループ価値、企業価値の最大化を考えるので、アメリカの会社のやり方は勉強になります。ただ、アメリカほどダイナミックに行うのはまだ難しいのかなとも思いますね」。

辻の言葉通り、企業規模が拡大した今、さらにM&Aの件数は増え、その規模も大きくなるだろう。具体的な動きを聞いてみると、「我々国内SaaS業界のM&Aがさらに増えていくでしょう。それは、例えば一社がひとつのサービスを席巻してしまうと他の企業は残れません。つまり、マネタイズするポイントが1つだけでは厳しいのです。そう考えると、僕らみたいに複数のプロダクトを持たなければきつくなるので、合従連衡は増えていくはずです。そして、僕ら自身もSaaS×フィンテックのグループなので、フィンテック分野での提携や買収もあるでしょうし、AIの案件も増えるはずです。また、少子高齢化が進む日本を考えると、中期的には日本だけでなく、海外にも視野を広げていく必要があると思います。今後も、国内外問わず、簡単な業務提携から資本提携、M&Aに至るまで、相手の事情を考慮しながら、今後も“いい会社”にジョインしてもらおうと思っています」。

文 = 古賀寛明

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